
サムスンは次世代Exynosチップセットで、新しいパッケージ技術「Side by Side(SbS)」を導入する可能性が報じられています。この技術により、従来よりも効率的な熱管理が可能となり、薄型スマートフォンへの搭載も視野に入れられています。
Side by Sideパッケージとは
従来のExynosでは、Exynos 2400でFan-out Wafer Level Packaging(FOWLP)、Exynos 2600でHeat Pass Block(HPB)を採用し、性能向上と発熱抑制を実現してきました。今回報じられたSbSパッケージは、チップセットのダイとDRAMを横並びに配置し、その上にHPBを設置する構造です。これにより、両コンポーネントからの熱を効率的に放散でき、チップ全体の温度管理が向上します。
さらに、パッケージの厚みが薄くなるため、将来的に薄型モデルや折りたたみスマートフォンでの活用も期待されます。特に、薄型化を重視する端末メーカーにとっては、Samsungの2nm GAAプロセスを採用することで、この新パッケージを利用できるメリットがあります。
SbSパッケージの搭載予想
現時点では、SbSパッケージがExynos 2700に採用されるかは未確認ですが、高い可能性があると見られています。また、Exynos 2800についても、サムスン初の完全自社設計GPUを搭載すると予想されており、この次世代チップセットにSbSパッケージが採用される可能性は高いと考えられています。Exynos 2800はスマートフォンだけでなく幅広いデバイスへの搭載が見込まれるため、熱効率の高いパッケージはより効果的です。
将来のスマートフォン設計への影響
SbSパッケージの導入により、薄型や折りたたみ端末での性能維持が容易になることが期待されます。特にGalaxyシリーズの新型モデルに採用されれば、より高性能かつコンパクトなデザインのスマートフォンが実現する可能性があります。
サムスンのExynosチップセットは、これまでにもパッケージ技術の刷新で性能と効率を高めてきました。次世代のSbSパッケージが実用化されれば、放熱性能とデザイン自由度の両立に大きく貢献することになりそうです。

