
ソニーモバイルの最新ミッドレンジモデル、Xperia 10 VII。
外観の一新やカメラのアップグレード、ソフトウェアアップデートのサポート期間拡大など、過去モデルからの進化・進歩が複数みられる一方で、搭載SoCについては前モデル10 VIからの進化が乏しいという声も少なくありません。
また、今後ライバル機種となるであろうシャープのAQUOS sense10が未発表であることから、現行のAQUOS sense9と比較されることもしばしば。
そこで今回はSnapdragon 6 Gen 3搭載のXperia 10 VIIとSnapdragon 7s Gen 2搭載のAQUOS sense9のベンチマーク性能比較をしてみたいと思います。
Xperia 10 VIIとAQUOS sense9の性能比較
以下はGeekbench 6.0のCPUベンチマークスコア比較。

両者のスコアはシングルコア、マルチコア共にほぼ同じ。
実際平均値を取っても性能差は誤差の範囲内といったところで、両モデルのCPU性能はほぼ互角といってよいと思います。
グラフィック処理性能ではXperia 10 VIIが大きくリード
一方、以下はGPUベンチマークスコアの比較。

OpenCLのスコアではXperia 10 VIIの性能はAQUOS sense9よりも2割程度高くなっており、もう一つのValcunではその差はさらに顕著です。
つまり、Xperia 10 VIIとAQUOS sense9の性能はCPUにおいてはほぼ差がないものの、GPU性能においてはかなり有意な違いがあるということになります。
なお、Snapdragon 6 Gen 3とSnapdragon 7s Gen 2はリリース時期では1年程度の間隔が空いていますが、スペックはかなり類似しており、GPUコアも同じAdreno 710を搭載。
ただ、Xperia 10 VIIのGPUコアのクロックスピードが1010MHzなのに対し、AQUOS sense9のものは940MHzです。
一方で、同じGPUコアのクロックスピードが1割程度違うだけでここまでベンチマークスコアに差が出るのは謎です。
ただ、以前の比較で、Xperia 10 VIIはGPU性能においては前モデルから大きく向上していることが明らかになっています。ひょっとすると、ベンチマーク上には表れない何らの特別なチューニングが施されているのかもしれません。
同世代ライバル機、AQUOS sense10はどうなる?
なお、余談になりますが、今のところAQUOS sense9の後継機、sense10の搭載チップは判明していません。
ただ一部では前モデルからの据え置き、つまりSnapdragon 7s Gen 3を搭載ともいわれているので、もしそうであれば、同世代のライバル機種対決でも、Xperia 10 VIIがグラフィック処理性能で有利、という事になりそうです。