Xperia Pro-Iの1インチセンサーは「誤解を招く恐れ」?「実質的には1/1.31インチ」との指摘

ソニー昨日発表、そして国内では12月5日に発売する最新Xperia、Xperia Pro-I。

先にカメラサンプル比較で、iPhone 13 Proのカメラと互角、あるいはそれ以上の潜在能力があると評価についてお伝えしました。

このXperia Pro-I、同社のデジタルカメラ「サイバーショット RX100VII」と同じ1インチセンサーを搭載している、という点が最大のセールスポイントとなっていることは間違いありません。
しかし今回、この「1インチセンサー」という記述について「誤解を生む可能性がある」という情報が見つかりました。

1インチセンサーは「実質的には1/1.31インチ」?

Redditユーザーがデジタルカメラのレビューサイト、DP ReviewによるこのXperia Pro-Iのレビュー記事から得た情報を基に投稿していたもの。

Xperia Pro-I is not really a 1”-type camera because it only uses the centre portion of the sensor, effectively making it a 1/1.31″ size, about the same as Google Pixel or many other phones, basically losing all the advantage of having a large 1” sensor. I find this quite misleading.

Xperia Pro-Iは、センサーの中央部のみを使用しているため、実質的にはGoogle Pixelや他の多くのスマホと同程度の1/1.31インチサイズとなり、基本的に1インチの大型センサーを搭載するメリットが失われている。そのため1インチタイプのカメラとは言えません。これは誤解を招く恐れがあります。

そして上の指摘の根拠となっているDP Reviewには以下のような記述:

The big story is of course the 1″-type stacked CMOS sensor from the RX100 VII. However, in order to keep the phone small, Sony has designed a lens that can’t project an image circle large enough to cover the entire area of the 1″ sensor. That’s why, instead of 20MP images, as you’d get from the RX100 VII camera, you get 12MP images. But this has a broader implication: the combination of a slower F2 lens (than many of its smartphone peers) and a sensor that’s not quite as big as a 1″-type sensor means the image quality might not meet the initial expectations you might have when you think ‘smartphone with RX100 sensor’. In fact, if you consider just the area used for 12MP stills, it has roughly a 12mm diagonal and 70mm2 sensor surface area: closer to the specs of a 1/1.31″ sensor (such as the one in the Google Pixel 6).

(Xperia Pro-Iは)RX100 VIIに搭載されていた1インチタイプの積層型CMOSセンサーが採用されているのが大きな特徴です。しかし、端末サイズを小型化するために搭載レンズは1インチセンサーの全領域をカバーできませんそのため、RX100 VIIのような20MPの画像ではなく、12MPの画像になっています。しかし、これにはもっと大きな意味があります。(他の多くのスマートフォンよりも)遅いF2レンズと、1インチタイプのセンサーほど大きくないセンサーの組み合わせは、「RX100センサーを搭載したスマートフォン」と考えたときに、画質が当初の期待に応えられない可能性があります。実際、12メガピクセルの静止画に使われる領域だけを考えると、対角線が約12mm、センサー面積が約70mm2となり、Google Pixel 6に搭載されているような1/1.31インチのセンサーに近いスペックとなっています。

引用元:DP Review

要は1インチのセンサーを搭載していることは間違いないものの、それをレンズがカバーしていないため、実際に使われているセンサーの面積は1インチ未満、実質的には1/1.31インチのイメージセンサーと同サイズの性能しか出せない、という意味だと思います。(その詳細については私にはよく理解できませんが)

DP Reviewは有名なカメラ専門サイトで、そのサイトがこういった指摘をする、ということは内容的には間違いないと思われます。

これ、どうなのでしょう?
1インチのセンサーを搭載していることは紛れもない事実なので「優良誤認」とまでは言えないと思います。

ただ、例えば「6.5インチのディスプレイ搭載」と謳っているスマホで実際に画像を表示できる領域が4.5インチしかなかったら?
「6.5インチディスプレイを搭載していることは事実だから問題ないでしょ」と言えるのでしょうか。
これはさすがに問題になるような気もします。

そういった意味で、1インチセンサー搭載という点が「誤解を生む恐れがある」というのはもっともな意見で、「景表法」的には問題なくとも、モラル的にはソニーもこの件については「*」を付けてでもどこかに注釈はしておくべき事項のような気がします。

ソース:Digital Photography Review via Reddit

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コメント

  1. 通りすがり より:

    きちんと理解してないなら書かない方がいいよ〜。
    相当恥ずかしいこと書いてますよw

    • Cat Dog より:

      何が間違ってるかを具体的に指摘するよりも、人を小馬鹿にして知ったかぶりする方が楽ですからね。

      1インチキセンサー搭載スマホを20万払ってでも買いたいのであればどうぞご勝手にとしか…

  2. Cat Dog より:

    恐らく3:2アスペクト比の2000万画素センサーを静止画-4:3、動画-16:9のマルチアスペクトセンサーとして扱ってるんだと思われる。

    ただしセンサーサイズは対角線上の長さ(物理的な長さではなく撮像管換算だが)で表記するので、イメージサークル直径が対角線よりも短い以上、1型センサー搭載と宣伝するのは優良誤認に当たるのでは。

  3. SONYエンスー より:

    <通りすがりさん
    記事の内容は正確だと思います。
    この記事が正しさが判からないようなので、今後はコメントしない方が良いですよ。

    • とおりすがりん より:

      >そのため、RX100 VIIのような20MPの画像ではなく、12MPの画像になっています。

      イメージセンサーサイズと画素数は比例するわけではなく、どんな画素数にするかは設計次第なのではないでしょうか。

      単純に画素数が少ないからレンズがカバーできていないと断定するのはよくわかりません。

      センサーサイズが大きく、画素数が少なければ1画素あたりに割り当てられる情報があがるのではないでしょうか?
      もちろんRXと同じ絵にはなりませんが、同じ絵になるなんて語ってませんし。
      スマホという限られたリソースのなかでボケなど表現するための手段と自分は考えますが。

      有名サイトだから正しいと鵜呑みにするのはどうなんでしょうか?

      • 7sea より:

        >イメージセンサーサイズと画素数は比例するわけではなく、
        イメージセンサーサイズは、画素ピッチと画素数に比例します。
        センサー全体は記録に活用されていないのは確かです。

        1インチセンサーのうち、中央の1/1.3インチ程度のみ使われています。
        レンズの実焦点距離も短くなるので、ぼけ感も変わってきます。

        >同じ絵になるなんて語ってませんし。
        1インチセンサーならではの写真撮影が可能とあるので、
        同じ絵でなくとも近い絵を出せるスペックがあると思うよね(=誤認)
        という話です。

      • SONYエンスー より:

        著しく誤解をされています。

        多くのサイトで、センサー面積の60%しか使用されていないことが明記されています。
        一例として、PC Watchの記事のURLを載せておきます。長い記事ですが、半ば過ぎの
        「ところで、この1.0型イメージセンサーは、・・・」以降をご確認ください。

        https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1361545.html

        推測だけでなく、事実を確認されることを強くお勧めします。

    • とも より:

      1インチではなく1型では?

  4. 7sea より:

    たしか1インチセンサーならではのボケ感
    みたいな訴求してたよね?

    これは優良誤認になるのでは?

    • ES より:

      ボケ量とセンサーサイズに関係はないですよ

      • 7sea より:

        何言ってるんですか?

        F値が一緒で換算焦点距離が一緒の場合、センサーサイズが大きいほうがボケ量は大きくなります

        1型センサーより、1/1.3型センサーのほうがボケは小さくなります

  5. モンジロウ より:

    なんでRX100と同じセンサーなのに画素数少ないのかな、と思ってました。中央部をクロップしてるから、本来2,000万画素が1,200万画素になってるわけですね。それでも、ライバルのスマホより多少は画素ピッチで優位か。といっても、買う気が失せたのが正直なところです。

  6. クロちゃん より:

    画素サイズと画素数からおかしいと思った。
    自分も誤解をまねくと思う。

  7. 高橋 より:

    “1インチタイプの積層型CMOSセンサーが採用されているのが大きな特徴”
    しかし、”搭載レンズは1インチセンサーの全領域をカバーできません”
    そのため、”20MPの画像ではなく、12MPの画像になっています”
    国語の勉強をきちんとしましょうね

  8. 高橋 より:

    筐体サイズの抑制の他にも、
    ・12MPに画像のデータサイズが小さくなって処理が軽くなった
    ・本来、センサーの中央部付近しかAFを利用できないところ、センサーをクロップして使うので撮影範囲の内のAF範囲の比率が向上した
    ・動画や電子手振れ補正機能利用時は12MPより広い領域のセンサーも使用できる
    ・1/1.3インチの12MPセンサーを新規設計するよりコストダウンを計れる
    良いことづくしらしい

    まあ中途半端よね

  9. より:

    スマホの世界では淘汰されかかっていたソニーですが、ここ最近やっとソニーのカメラ技術を本気で投入し国際的にもちょっと(本当にちょっとですが)見直されてきた所です。

    そういう中で、Pro-Iは非常に重要な意味を持つキラーモデルでなくてはならない訳ですが、せっかくRX100とおなじ1インチセンサーを搭載し(しかもそれを大々的に謳い)ながら、あろう事か4割もクロップしてしまったのは大失敗ですね。まさに「画竜点睛を欠く」です。見た目を犠牲にしてでもここは1インチをフルに使うべきでした。