
韓国メディアの報道によると、サムスンは最新の折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Fold 7」と「Galaxy Z Flip 7」について、前世代を上回る販売を見込んでいます。一方で、廉価モデルとなる「Galaxy Z Flip 7 FE」については、当初の生産計画を大幅に縮小しており、市場からの反応をある程度見越した動きとみられます。
Fold 7とFlip 7、前年比約10%増の出荷を目指す
韓国の業界誌The Elecによれば、サムスンはGalaxy Z Fold 7の生産計画を約240万台、Galaxy Z Flip 7を約230万台と設定しており、いずれも前モデルよりおよそ10%増加した数字です。特にFold 7に関しては前年に比べ9%の増加となっており、需要の高まりを反映しています。
初期予約段階から両機種とも好調な滑り出しを見せており、サムスンはこれらの数字をさらに引き上げる可能性もあるとのこと。昨年モデルでは販売面でやや苦戦した折りたたみモデルですが、今年は「二桁成長」が視野に入っているようです。
Flip 7 FEは出荷台数を大幅縮小、立ち位置はあくまで“補足的”
一方で注目されるのが廉価モデルとして発表された「Galaxy Z Flip 7 FE」の扱いです。サムスンはこのモデルについて、わずか70万台程度の生産にとどめる見通しで、これはFold 7やFlip 7の30%以下という大きな差があります。
Flip 7 FEは、サムスンの新製品発表イベントでもほとんど触れられず、まさに“おまけ”のような存在。販売価格は899ドルと、エントリーモデルにしては高めに設定されており、価格に見合った価値が感じられないとの声も出ています。当初の160万台という生産見込みからは、半分以下にまで削減されたかたちです(情報元:@Jukanlosreve)。
新フォームファクター「Galaxy Z TriFold」は限定展開か
今回の報道では、話題の三つ折りスマホ「Galaxy Z TriFold」に関する情報も言及されています。初期生産数はわずか10万台にとどまる見込みで、高価格帯かつ新しい形状であることを考慮すると、限られた市場でのテスト的な展開となる可能性が高そうです。地域限定モデルとなる可能性もささやかれています。
現在プレオーダー受付中、最大$1,100の下取り特典も
Galaxy Z Fold 7、Flip 7、そしてGalaxy Watch 8のプレオーダーは、現在サムスン公式サイトで受付中です。対象機種の下取りで最大1,100ドルの割引が適用されるほか、特定リンク(※9to5Google経由)から注文すれば、サムスンクレジット50ドル分も追加でもらえるキャンペーンが展開されています。ただし、これは7月24日まで、かつ購入後30分以内に決済を完了する必要があるという条件付きです。
今回の動向からは、サムスンが折りたたみスマートフォン市場において、より高価格帯・高付加価値モデルに注力している様子がうかがえます。Fold 7を中心に好調なスタートを切った今、ラインナップ全体の販売戦略がどのように実を結ぶか、今後の推移が注目されます。