
次世代フラッグシップ向けSoC「Snapdragon 8 Elite 2」が、スマートフォン性能の常識を塗り替える存在となりそうです。最新のリークによると、同チップセットはベンチマークアプリ「AnTuTu」において、前例のないスコアを記録する可能性が高まっています。
AnTuTuスコア400万点突破へ “11 Ultra”が先陣を切る?
現在のAnTuTuベンチマーク最高スコアは、RedMagic 10S Pro+が記録した約290万点。しかし、その記録を大きく上回る存在として注目されているのが、Snapdragon 8 Elite 2を搭載するとされる“11 Ultra”です。リーク情報によると、同機はなんと400万点に迫るスコアを叩き出す可能性があるとのこと。これはスマートフォン史上初の領域であり、SoC性能の進化がさらに加速していることを示しています。

Adreno 840 GPUが鍵 動作周波数は最大1.2GHzに向上
Snapdragon 8 Elite 2の大きな進化ポイントは、Adreno 840 GPUの搭載です。前世代のAdreno 830が1.1GHzだったのに対し、840では最大1.2GHzまでクロックが引き上げられており、描画性能やゲーム体験に大きな影響を与えるとみられています。
加えて、ARMの**SVE2(Scalable Vector Extension 2)やSME(Scalable Matrix Extension)**といった最新の拡張命令にも対応予定。これにより、AI処理や機械学習などの分野でも大きなパフォーマンス向上が期待できます。
新アーキテクチャ「Oryon」採用 2+6構成で効率重視
CPU部分には、Qualcomm独自設計のOryonアーキテクチャが採用され、構成は「2つの高性能コア+6つのパフォーマンスコア」というシンプルながらバランス重視の設計が想定されています。これにより、日常的なアプリ操作から高負荷なタスクまで、幅広い用途での高い効率が期待できます。
搭載予定機種も続々 サムスンはさらに特別仕様か
Snapdragon 8 Elite 2は、以下のような2025年後半以降に登場するハイエンド機種に搭載される予定とされています:
- Xiaomi 16 Pro
- OnePlus 15
- Honor Magic8 Pro
- RedMagic 11 Ultra(仮称)
さらに、Samsung Galaxy S26 Ultraに関しては、Qualcommが“for Galaxy”と呼ばれるカスタム仕様の同チップセットを提供予定。標準仕様で4.6GHzとされる最大クロックに対し、Galaxy向けモデルでは4.74GHzにまで到達する見通しで、より一段上のパフォーマンスを実現することになりそうです。
Snapdragon 8 Elite 2は、スマートフォンの性能競争に新たなフェーズをもたらす存在として、早くも大きな注目を集めています。今後の正式発表と実機テストが待たれますが、現時点でも「スマホの限界を超えるチップ」としての期待が高まるばかりです。2025年下半期のスマートフォン市場は、このチップを巡る新世代端末の競演が大きな話題となることは間違いないでしょう。