
ソフトウェア更新でバッテリーが悪化? 無償交換プログラムも開始
Googleのミッドレンジスマートフォン「Pixel 6a」に関して、ユーザーから不満の声が高まっています。発端は、バッテリーの不具合。発火リスクを軽減する目的で、Googleが提供した強制的なソフトウェアアップデートによって、バッテリーの持ちが著しく悪化したとする報告が相次ぎました。
これを受け、Googleは対象ユーザーに対して「バッテリー パフォーマンス プログラム」と称する無償のバッテリー交換対応を開始。しかし、これが新たな問題を引き起こしているようです。
交換後にFeliCaが機能せず、モバイルSuicaなどが使用不能に
SNSでは、バッテリーを交換したPixel 6aで「おサイフケータイ」機能が動作しなくなったという声が続々と上がっています。具体的には、FeliCa機能が反応せず、SuicaやPASMOなどのタッチ決済ができなくなってしまうというものです。

あるユーザーは「バッテリー交換後にSuicaが使えなくなり、店舗に問い合わせても“ハードウェア異常はなし、ソフトウェアの不具合”と返された」と報告。やむを得ず紙の切符で改札を通ることになったというエピソードもありました。

また、別のユーザーは「再起動やアプリの再インストールを試しても改善せず、対処法が見つからない」と困惑を語っています。
修理拠点も不具合を認識? 交換を見送るユーザーも

こうした状況は修理店にも波及している模様です。価格.comに寄せられた投稿によると、横浜の「iCracked」店舗では「全国の修理拠点で、バッテリー交換後にFeliCa関連のアプリが正常に動作しない事例が報告されている」と説明されたとのこと。そのため、投稿者は修理を見送ったと述べています。

ただし、iCrackedの公式な案内では「予約が集中し、在庫が不足しているため一時的に受付を停止している」とされており、不具合との関連には触れられていません。真偽は不明ですが、両方が事実である可能性も否定できません。
「修理しても別の不具合」への不安広がる
本来、バッテリーの安全性向上とパフォーマンス改善を目的とした対応が、新たなトラブルを招く結果となっているPixel 6a。ハードウェア交換によってFeliCaが使えなくなるとなれば、モバイル決済に依存しているユーザーにとっては致命的です。
現時点ではGoogleから公式なアナウンスはなく、状況の改善がいつ図られるかも見通せない状況です。安心して使えるはずの機能が、修理によって損なわれてしまうようでは、本末転倒と言わざるを得ません。今後の対応と情報公開に注目が集まります。