iPhone 16eの自社開発モデム「C1」の搭載は「始まりに過ぎない」

AppleがiPhone 16eに搭載した新型モデム「C1」について、同社のチップ開発責任者であるジョニー・スルージ氏が「これは始まりに過ぎない」と語りました。今後、Appleのデバイスにどのような影響を与えるのか、詳しく見ていきましょう。

Apple独自モデムの第一歩

スルージ氏はロイターとのインタビューで「C1は出発点だ」と述べ、「この技術を次世代へと進化させ、Apple製品における重要な差別化要素として活用していく」と語りました。

Appleは今後数年で独自のセルラーモデムをより多くの製品に採用する計画を明らかにしており、アナリストのミンチー・クオ氏によると、2026年に登場するiPhone 17 AirにもC1モデムが搭載される予定です。

Qualcomm依存からの脱却へ

Appleが独自モデムを採用することで、現在モデム供給を担っているQualcommへの依存度を下げることができます。Qualcommは、来年にはiPhone向けモデムのシェアが20%以下に低下すると予測しています。

C1モデムは4ナノメートルプロセスで製造され、送受信機(トランシーバー)は7ナノメートルプロセスで作られています。スルージ氏によると、Appleがこれまでに開発した中で最も複雑な技術のひとつであり、世界55カ国の180のキャリアと協力して、通話やモバイルデータ通信の安定性を確保するために徹底的なテストが行われたとのことです。

最高速ではなく、省電力を重視

C1モデムはQualcomm製モデムのような最高速の5G通信を実現することを目的としていません。mmWave(ミリ波)にも対応していないものの、iPhone史上最も電力効率の良いモデムであり、iPhone 16eのバッテリー持ちを大幅に向上させています。これは6.1インチのiPhoneとして過去最長のバッテリー寿命を実現する要因のひとつになっています。

さらに、A18チップをはじめとするiPhone 16eのハードウェア・ソフトウェアと密接に統合されており、Appleならではの最適化が施されていることも特徴です。

Appleの今後の展望

AppleがC1モデムを搭載したiPhone 16eを発表したことで、今後のiPhoneやその他のAppleデバイスにおける自社開発モデムの普及が加速すると考えられます。スルージ氏は「私たちは、本当に独自性のあるものを作り上げようとしている」と語っており、今後の展開にも注目が集まります。

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