先日、ドコモ、au、ソフトバンク、そして楽天モバイルから一斉発売されたソニーの最新ミッドレンジモデル、Xperia 10 IV。
発売前には「高い」と言われていたモデルですが、ふたを開けてみれば楽天モバイルがかなり魅力的な価格で展開するなど、キャリアさえ選べばSD695搭載機として十分な価格競争力のある機種と言えそうです。
ただ、それでもSD695搭載機としては「破格」とも言えるAQUOS wish2と比べるとXperia 10 IVが高いことは確か。
また、一応国産メーカーのSD695搭載機、というと今のところこの2機種が選択肢に。
(厳密にはシャープは台湾メーカーですが)
では、両者の性能はどうなの?ということで、今回はこのXperia 10 IVとAQUOS wish2のGeekbenchにおけるベンチマークスコア比較をしてみたいと思います。
Xperia 10 IV vs AQUOS wish2のベンチマーク性能比較
Xperia 10 IVのベンチマークスコア↓
AQUOS wish2のベンチマークスコア↓
Xperia 10 IVとAQUOS wish2ではSoC一世代分の性能差?
マルチコアのスコアについてはパッと見ただけで違いが分かるのではないでしょうか?
Xperia 10 IVが1800ポイント前後を安定的に出しているのに対し、AQUOS wish2は高いものでは1800ポイント台があるものの、1000~1100台の極端に低いスコアがあるのが分かります。
分かりやすくするために両モデルの最新50回分の計測結果の平均値を出すと:
Xperia 10 IV | AQUOS wish2 | |
シングルコア平均 | 618 | 621 |
マルチコア平均 | 1769 | 1528 |
シングルコアのスコアは誤差の範囲ですが、マルチコアではXperia 1 IVの方がAQUOS wish2よりも約16%もスコアが高くなっています。
これは同じチップセットを搭載した機種間のスコア差としてはかなり大きいと言えます。
というか、下手をするとチップセット1世代分の性能差に近いとも言えます。
AQUOS wish2が異常?
先日、AQUOS wish2のベンチマーク性能が何か変、という件についてお伝えしましたが、今回、統計的に十分なサンプル数がそろったことで、それが改めて確認されたといって良いと思います。
なお、きちんと算出をしたわけではありませんが、同じSD695搭載で国内リリースされているRedmi Note 11 Pro 5GやOppo Reno5 A、Moto G52J 5Gといった機種のベンチマークスコアはざっと見た限りではどれも横並びといった感じで、Xperia 10 IVともほとんど違いは見られませんでした。
やはり統計的にみてもSD695搭載機としては異常にベンチマークスコアが低く、またスコアの安定性も低い、と言わざるえいません。
つまり、SD695搭載機の中でもこのAQUOS wish2だけが異常にアンダーパフォームしている、ということになります。
これが他機種よりも少ないメモリ(4GB RAM)によるものなのか、他の要因によるものなのかは不明ですが、いずれしても「SD695搭載の中で最安!」という理由だけ飛びつくのはやめた方が良さそうです。
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