ドコモでは端末の一括価格が税込み22,000円、MNPなら5,000円と、Snapdragon 695搭載機としてはあり得ない価格で展開されており、Xperia Ace IIIといったワンランク下のチップセット、SD480搭載機よりも安くなっています。
一方、コスパという面では今夏モデルで最強と言っても過言ではないこのAQUOS wish2ですが、パフォーマンス面において少しおかしな現象が起きている模様です。
事の発端はこちらのTwitterでの投稿:
AQUOS wish2のユーザーさんからのもので、Antutuベンチマークスコアでスコアが20万点台しか出ない、という報告。
また、3回目の計測では20万点を下回るという報告も。
私は同機種を所持していないので自ら確認することはできませんが、海外のデータベースサイトによるとSnapdragon 695の一般的な性能は以下のような感じ:
SD695のAntutu 9の平均的なベンチマークスコアは39~40万ポイントといったところ。
つまり、AQUOS wish2のAntutuにおけるベンチマークスコアは他のSD695搭載機の半分程度、ということに。
同一チップ搭載機でも1~2割程度のスコア差が出ることはよくありますが、今回の差は少し異常だと思います。
また、以下はGeekbenchで見つけたいくつかのAQUOS wish2のベンチマークスコア:
そして以下はCPU-MONKEYおよびnanoreview.netでのSD695のGeekbenchのスコア:
Antutuほどではないものの、やはりAQUOS wish2のスコアは他のSD695搭載機と比べて大きくスコアが劣っています。
ちなみに以下は同じシャープ製でSD695搭載のAQUOS sense6sのベンチマーク。
うーん、やはりwish2はこれと比べてもスコアが低めです。
メモリサイズ?それとも過度なスロットリング?
同一チップ搭載にもかかわらず、少なくともベンチマーク上ではAQUOS wish2だけ異常に性能が低い、ということになりますが、唯一考えられる原因としてはメモリサイズ。
AQUOS wish2のメモリは4GB、一方で国内でも海外でもSD695を搭載したモデルのほとんどは6GB RAMなので、このメモリサイズの違いがパフォーマンスに影響している、という可能性はありそうです。
ただ、先のAQUOS sense6sもメモリは4GB RAMなので、同モデルとの違いについてはメモリサイズだけでは説明できない部分もあります。
となると考えられるのはスロットリング。
AQUOS wish2はAQUOS sense6sと比べてボディも小型で熱がこもりやすい、といったハンディーがあり、最初からクロックスピードを大きく制限しているという可能性もありそうです。
SD480搭載のAQUOS wishとあまり変わらない性能?
以下はSD480搭載のAQUOS wishのGeekbenchスコア。
ご覧のように、今回のAQUOS wish2のものとあまりスコアが変わりありません。
いずれにせよ、まだ発売直後なので、もう少しベンチマークスコアなどのデータを集める必要がありますが、もし今後、測定結果が増えても統計的にAQUOS wish2のスコアがかなり低い、wishと変わらない、となると必ずしも「コスパが良い機種」とも言えなくなってきます。
コメント