先週から始まったGalaxy S20シリーズ向けのAndroid 11。
まだ海外の一部の国・地域のみが対象で国内版にアップデートがされるのはおそらく早くて年末、おそらく来年1月以降になりそうです。
そんなGalaxy S20シリーズのAndroid 11ですが、一部でAndroid 10搭載時と比べて性能が低下している可能性がでてきました。
Android 10→Android 11でベンチスコア低下
以下はAndroid 10とAndroid 11のGeekbenchでのベンチマークスコア結果。
Android 10搭載Galaxy S20シリーズ↓
Android 11搭載Galaxy S20シリーズ↓
ざっと見ただけでもAndroid 11を搭載したGalaxy S20シリーズの方がスコアが低くなっているのが分かると思いますが、念のため集計。
以下はAndroid 10とAndroid 11を搭載したGalaxy S20シリーズ(すべてSD865搭載版)の期近25回分のベンチマークスコア平均と中間値です。
Android 10 | Android 11 | |
シングルコア (平均値) | 815 | 823 |
シングルコア (中間値) | 868 | 833 |
マルチコア (平均値) | 3026 | 2756 |
マルチコア (中間値) | 3095 | 2829 |
シングルコアのスコア差は誤差の範囲とも言えますが、マルチコアの差は平均値でも中間値でも1割弱の違いがあり、これは統計的にも十分有意なのではないかと思われます。
つまり、Galaxy S20シリーズ(少なくともSD865搭載版)はAndroid 10→Android 11へのアップデートでベンチマークスコア上の性能が下がる、ということに。
Android 11安定版でクロック制御?
Galaxy S20シリーズのベンチマークスコアはAndroid 10時代からXperia 5 IIやXperia 1 IIなど、他のSD865と比べると低めでした。
一方、それでもAndroid 10ではマルチコアが3000ポイントを超えることは珍しくありませんでした。
が、このGalaxy S20シリーズ向けのAndroid 11正式版提供開始以降のベンチマークスコアで3000ポイント超えている測定結果は一つもありません。
一方で、Android 11ベータ版の頃のスコアを見ると:
3000ポイント以上がズラリ。Android 10のS20シリーズよりも全体的にスコアはアップしているという印象です。
つまり、Galaxy S20シリーズのAndroid 11はベータ版→正式版に移行する段階で何らかの変更が加えられ、性能が低下、もしくは意図的にクロック制御などがされた可能性が高そう。
ちなみにすでにAndroid 11アップデートが配布済みのPixel (Pixel 4a以前)のモデルではAndroid 10→11での性能低下は特に見当たりません。
そういえば、Galaxy S20シリーズはベータ版の最終段階で動作がもたつくと言った報告がありましたが、何かこれと関連があるのでしょうか。
ただ、他の機種につてはまだ不明。今後のXperiaやAQUOSといったSD865搭載機のAndroid 11アップデートも注視していきたいと思います。
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