MediaTekが新世代SoC「Dimensity 9500s」「Dimensity 8500」を正式発表、AIと性能を大幅強化

MediaTekは2026年1月15日、新たなスマートフォン向けSoCとして「Dimensity 9500s」と「Dimensity 8500」を正式に発表しました。ハイエンドからアッパーミドルまでをカバーする2製品で、いずれもAI処理能力やグラフィックス性能、最新ディスプレイ・カメラへの対応を大きく強化しています。

アッパーミドル向け「Dimensity 8500」、バランス重視の構成に

Dimensity 8500は、Cortex-A725コアを合計8基搭載するCPU構成を採用しています。最大3.40GHzで動作する高性能コアを備えつつ、消費電力と性能のバランスを重視した設計となっています。GPUにはArm Mali-G720 MC8を搭載し、前世代比でピーク性能が約25%向上しました。

メモリはLPDDR5X(最大9600Mbps)、ストレージはUFS 4に対応します。AI処理にはMediaTek NPU 880を採用し、Dimensity AI Development Kitを通じて多様なAIモデルに対応します。

カメラ面では最大320MPセンサー、または32MP×3の同時撮影(30fps)をサポート。4K HDR動画撮影やゼロシャッターラグ、全画素位相差AFなど、撮影体験の強化も図られています。ディスプレイはWQHD+解像度で最大144Hzのリフレッシュレートに対応し、デュアルスクリーン構成も可能です。

フラッグシップ級「Dimensity 9500s」、生成AIとゲーミング性能を強化

Dimensity 9500sは、MediaTekの最新ハイエンドSoCとして位置付けられています。CPUは最大3.73GHzで動作するCortex-X925を1基、Cortex-X4を3基、Cortex-A720を4基組み合わせた構成で、処理性能を重視した設計です。

GPUにはレイトレーシング対応のArm Immortalis-G925を搭載し、ゲーム向けにはStar Speed Engine Adaptive Technology 3.0やDimensity Frame Multiplication Technology 3.0により、電力効率とフレームレートの安定性を高めています。

AI面では高性能NPUを搭載し、エッジ側での生成AIやエージェントAI処理を強化。次世代Dimensity AI Development Kitへの対応に加え、Stable Diffusion XLや動画生成といった高度なAI処理も想定されています。

通信機能では5G R17モデムを内蔵し、最大7Gbpsの下り通信に対応。Wi-Fi 7やBluetooth 5.4にも対応します。カメラは最大320MPセンサーに対応し、8K Dolby Visionでの動画撮影も可能です。ディスプレイはWQHD+で最大180Hz、さらにトライフォールド向けのTri-port MIPIにも対応しています。

RedmiがDimensity 9500s搭載モデルを予告

すでにXiaomiのサブブランドであるRedmiは、今後発表予定の「Redmi Turbo 5 Max」にDimensity 9500sを採用することを明らかにしています。実際の製品でどこまで性能を引き出せるのか、注目が集まりそうです。

Dimensity 9500s / Dimensity 8500 スペック比較表

項目Dimensity 8500Dimensity 9500s
CPU構成Cortex-A725×8(最大3.40GHz)Cortex-X925×1(3.73GHz)
Cortex-X4×3(3.30GHz)
Cortex-A720×4(2.40GHz)
GPUMali-G720 MC8Immortalis-G925(レイトレーシング対応)
メモリ対応LPDDR5X(最大9600Mbps)LPDDR5X(最大9600Mbps)
ストレージUFS 4UFS 4
AI処理NPU 880次世代高性能NPU
最大カメラ320MP320MP
動画撮影4K HDR8K Dolby Vision
ディスプレイWQHD+ 最大144HzWQHD+ 最大180Hz
通信Wi-Fi 6E / Bluetooth 5.4Wi-Fi 7 / Bluetooth 5.4
想定クラスアッパーミドルハイエンド

MediaTekは今回の2チップで、性能重視のフラッグシップからコストと性能のバランスを重視したモデルまで、幅広い市場をカバーする構えです。2026年のAndroidスマートフォン市場において、これらのSoCを採用した端末がどのような評価を受けるのか、今後の動向が注目されます。

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