
Apple初の折りたたみスマートフォンとされる「iPhone Fold」の新たなCADレンダリング画像が公開され、デザインやサイズ感について具体的なイメージが見えてきました。YouTubeチャンネル「FrontPageTech」が紹介した内容によると、その外観は意外にもGoogleのPixelシリーズを強く意識したものになっているようです。
Pixel Foldを思わせる丸みのあるデザイン
公開されたレンダリングを見る限り、iPhone Foldは角の丸いフォルムを採用し、全体の印象はPixel FoldやPixel 10 Pro Foldにかなり近い仕上がりです。背面カメラは、Pixelシリーズでおなじみの横一線に伸びる“カメラバー(バイザー)”形状になるとされ、Appleとしては珍しいデザインアプローチとも言えます。

一方で、現行のGalaxy Z Fold 7が直線的で角ばったデザインを採用しているのとは対照的です。ただし、サムスンも将来的には、より丸みを帯びた「Galaxy Wide Fold」を投入するとの噂があり、折りたたみ市場全体が新たなデザイン潮流に向かっている可能性もあります。
画面サイズは“ワイドFold”に近い構成か
動画内では、iPhone Foldの画面サイズにも言及されています。外側のカバーディスプレイは約5.5インチ、内側の折りたたみディスプレイは約7.8インチになる見込みです。この構成は、サムスンが噂されているWide Foldのサイズ感と非常に近く、実用性を重視したバランスといえそうです。

従来の縦長折りたたみとは異なり、横方向に余裕のある表示領域を確保することで、タブレット的な使い方をより強く意識した設計になる可能性があります。
厚みとヒンジ、しわ対策へのこだわり

本体の厚みに関しては、折りたたんだ状態で約9mm、展開時で約4.5mmとされており、Galaxy Z Fold 7と比べるとわずかに厚めです。ただし、Appleが力を入れているとされるのが「折り目(しわ)」の低減です。
レンダリング情報によれば、内部には圧力を分散させる金属プレートや、ヒンジ部分に液体金属素材を採用。さらに、インセル方式のタッチパネルを用いることで、表示の自然さと操作精度を両立させる狙いがあるようです。これが事実であれば、折りたたみ端末の弱点とされてきた“しわ問題”に一つの答えを示す製品になるかもしれません。
カメラ構成はデュアル仕様に
背面カメラはデュアルカメラ構成とされ、前面カメラはカバーディスプレイ用と内側ディスプレイ用の2基を搭載する見通しです。派手さよりも実用性を重視した構成で、初代モデルとしては堅実な仕様と言えそうです。
今回の情報は、あくまでFrontPageTechが紹介したCADレンダリングに基づくもので、詳細はまだ限定的です。ただし、リークの完成度を見る限り、Appleが2026年中に初の折りたたみiPhoneを投入する可能性は、現実味を帯びてきたといえます。今後、さらに具体的な仕様や発売時期に関する情報が明らかになることに期待したいところです。


