
Samsungが、次期フラッグシップ向けプロセッサ「Exynos 2600」の量産に向け、検査工程を強化しています。これまで契約していたDoosan Tesna、Nepesに加え、新たにLGグループの半導体企業 LB Semicon(LBセミコン) を検査パートナーとして採用したことが明らかになりました。
Exynosは25%、Snapdragonが75%を担う構成に
Galaxy S26シリーズでは、無印モデルとS26 PlusにExynos 2600が採用され、地域やモデルによってSnapdragon版との併売が行われる見込みです。業界情報によると、Exynosは全供給量の約25%を担当し、残りの約75%をSnapdragonが占める計画だとされています。
Samsungは自社で設計(システムLSI)と製造(Foundry)を行う一方、ウェハ―の検査は外部に委託しています。今回の3社体制により、検査ラインの増強と歩留まり改善が期待されており、これが25%という比較的大きな採用比率を支える基盤になるとみられます。
LB Semiconに委ねられた“初のハイエンド検査”
LB Semiconはこれまで主にミッドレンジ向けExynosの検査を担当していましたが、契約拡大を受け、ハイエンドプロセッサの検証にも本格参入します。同社は設備増強のため、韓国・安城(アンソン)工場に新機器の搬入を進めているとのことです。
同社は過去にGoogle Tensorチップ(Samsung製造)の検査実績もあり、実は高難度の検査経験を持つ企業です。現在はTensorがTSMC製に切り替わっているため、空いたリソースをSamsung向けの検査に集中できる状況となっています。
新しいExynosは“信頼性重視”へ
Exynos 2600は、Galaxy S26シリーズにおける重要な柱であり、Samsungにとっても再びプレミアム市場へ挑む一手となります。その裏側で検査ラインが強化されたことは、以前より課題とされてきた品質と信頼性をより重視している現れといえるでしょう。
Snapdragonとの併売は続くものの、Samsungは自社シリコンの存在感を再び引き上げる準備を着々と進めているようです。
