
2026年秋に登場予定の「iPhone 18 Pro」シリーズで、Appleがついに通信モデムを完全自社製へ切り替える可能性が高まっています。これまでiPhoneの通信技術を支えてきたQualcomm製モデムを採用せず、新たに開発中の「C2モデム」へ乗り換えるというものです。
Appleは以前からサプライチェーンの統合を進めており、特に通信周りは長年の課題でした。iPhone 18 ProがこのC2モデムを搭載すれば、ハードからソフトまで一気通貫でコントロールできる仕組みが実現し、コスト面や最適化で大きなメリットを得ることになります。
■ 初代「C1」はiPhone 16eに採用、課題は依然大きく
Appleの自社製モデムとして最初に投入されたのは、エントリー寄りの「iPhone 16e」に搭載されたC1モデムです。
基本的な通信機能こそ備えているものの、通信速度や安定性ではまだQualcommに及ばず、特に5Gミリ波(mmWave)に非対応という弱点が指摘されていました。
そのため、Proモデルのようなハイエンド機種で使うには性能が足りず、Appleは次世代の改良版となるC2で一気に性能差を埋める必要があります。
■ C2モデムはiPhone 18 Pro/Pro Maxから本格運用へ
BloombergのMark Gurman氏による最新レポートによれば、Appleは2026年の「iPhone 18 Pro」「iPhone 18 Pro Max」でC2モデムを採用し、ついにQualcommを完全に排除する計画とのことです。
ただし、すべてのモデルが一気に切り替わるわけではありません。次の年まで継続販売されるiPhone 17シリーズは、引き続きQualcomm製モデムを搭載。さらに、ベースモデルのiPhone 18は発売が2027年へずれ込む可能性もあり、ラインアップ全体での切り替えにはまだ時間がかかりそうです。
「iPhone 18 Air」の扱いも不透明との見方があり、現行の“Air”モデルの販売不振が影響している可能性が指摘されています。
■ Appleにとって“最大の転換点”に
ハードウェアの中でも、通信モデムは特に技術的なハードルが高い分野です。だからこそ、iPhone 18 Proでの採用が実現すれば、Appleが念願としていた「通信機能の完全内製化」へ大きく前進することになります。
もちろん、そのためにはC2モデムがQualcomm製を上回るか、少なくとも同等レベルの安定した通信品質を実現しなければなりません。
iPhone 18 Proが登場する2026年の秋、Appleがどこまで性能を詰めてくるか、スマートフォン業界の視線が集まりそうです。
Appleが掲げる“iPhoneの完全内製化”にとって、来年は大きな節目になりそうです。

