
ソニーのフラッグシップモデル「Xperia 1 VII」において、発売当初と比較して明らかな性能低下が確認されています。Snapdragon 8 Eliteを搭載した最新機種でありながら、最近のベンチマーク結果では同世代機種と比べて見劣りする状況となっています。
発売当初と現在で大きく変化したスコア

発売直後に計測されたGeekbenchのスコアでは、シングルコアが平均2867、マルチコアが8481と、ハイエンドらしい水準を記録していました。
しかし直近の計測結果50回分の平均では、シングルコアが2247、マルチコアが6930と、およそ2割近くも低下していることが判明しています。
発売直後50回 | 期近50回 | |
シングルコア平均 | 2867 | 2247 |
シングルコア標準偏差 | 287 | 815 |
マルチコア平均 | 8481 | 6930 |
マルチコア標準偏差 | 1039 | 1643 |
スコアの不安定化も顕著に
性能低下に加えて気になるのがスコアの安定性です。標準偏差を見ると、発売当初はシングルコア287、マルチコア1039程度でしたが、直近ではシングルコア815、マルチコア1643と大幅に増加。計測ごとのばらつきが拡大しており、安定性に欠ける挙動が目立っています。
アップデートの影響か?
通常、スマートフォンは発売から数か月でここまで大きく性能が変化することはほとんどありません。そのため、ハードウェア的な問題というより、ソフトウェアやファームウェアの変更が関係している可能性が指摘されています。実際、Xperia 1 VIIには複数回のアップデートが提供されており、その過程でCPUのスロットリングが強まり、ベンチマーク性能が抑制されている可能性も考えられます。
ユーザーからの説明を求める声も
現状の数値では、Xperia 1 VIIは同じSnapdragon 8 Eliteを搭載した競合機と比べても明らかに見劣りします。もし意図的な仕様変更であるならば、ユーザーへの説明が求められるところです。ソニーがこの現象についてどのような対応をとるのか、今後の動向に注目が集まりそうです。