
ソニーの未発表ヘッドホンとみられる型番「YY2998」が、米国FCCの認証を通過したことが明らかになりました。すでにインドネシアや中国での認証情報からノイズキャンセリング対応であることは判明していましたが、今回のFCC資料により、オーバーイヤー型モデルである点が正式に確認されています。
WH-CH730Nの後継モデルとなる可能性
YY2998という型番から、現行のミドルレンジモデル「WH-CH720N」の後継機ではないかとの見方が広がっています。ソニーがこれまで通り700シリーズの命名規則を維持するのであれば、新モデルは「WH-CH730N」となる可能性が高そうです。
FCC資料から分かった基本仕様

FCCに提出されたラベル図は汎用的なイメージで、デザイン面の詳細は確認できません。ただし、シリアル番号はイヤーパッドの内側に配置されると記載されています。現行モデルのWH-CH720Nでは、左側ヒンジ付近の背面にシリアル番号がありましたが、配置が変更される可能性があります。
アンテナやバッテリー構成も判明
アンテナは、Amphenol Airwave Communication Electronics社製のインバーテッドF型を採用しているとのことです。アンテナ関連の資料では、これ以上の詳細は明らかにされていません。
内蔵バッテリーは3.85V仕様で、USB経由で充電されることが記されています。端子の種類は明示されていないものの、現在の流れを考えるとUSB Type-Cが採用されると見てよいでしょう。
Bluetooth SoCはMediaTekかAirohaか
無線テスト用ソフトウェアには「Headset_BT_Test」が使用されており、これはWH-1000XM5やWH-1000XM6でも使われているものです。この点から、Bluetooth SoCにはMediaTekもしくはAiroha製チップが採用される可能性が高そうです。
現行のWH-CH720NではMediaTekのMT2822が使われていますが、フラッグシップモデルと同じMT2833に移行する可能性は低いと見られています。そのため、AirohaのAB1571やAB1577といったチップが候補になるかもしれません。
すでにアジア各国で認証済み、カラーは2色展開
YY2998は今月に入り、インドネシアと中国でも認証を通過しています。これらの資料からもノイズキャンセリング対応であることが確認されています。また、輸入関連の書類から、本体カラーはブラックとシルバーの2色展開になることが判明しています。
発表時期は2026年春頃か
FCC資料に記載された短期秘密保持期限は2026年6月22日となっており、これを踏まえると発表は2026年4月から5月頃になる可能性があります。WH-CH720Nが2023年2月に発表されたことを考えると、約3年ぶりのモデルチェンジとなり、従来のミドルレンジ製品よりも長めのライフサイクルです。
期待される改良ポイント
新モデルに求められる改善点としては、まずヒンジ部分の耐久性向上が挙げられます。加えて、ノイズキャンセリング性能や音質の底上げも期待されるところです。さらに、LE Audioへの対応が実現すれば、大きな進化と言えるでしょう。一方で、一部ユーザーから評価の分かれる自動NC最適化機能については、搭載されないことを望む声もありそうです。
ミドルクラスの主力モデルとして、YY2998がどこまで完成度を高めてくるのか、正式発表が待たれます。
source: Walkman Blog

