
米アップルが今年秋に発表予定の「iPhone 17」シリーズについて、全モデルで50ドル(約7,500円)の値上げが行われる可能性があると報じられています。要因は、部品コストの上昇と中国に対する関税措置です。
新モデル「iPhone 17 Air」も登場予定
毎年恒例となっている秋の発表イベントでお披露目される見込みのiPhone 17シリーズでは、新たに「iPhone 17 Air」という新モデルも登場する予定です。このモデルは、薄型デザインが特徴で、サムスンの「Galaxy S25 Edge」との競合が意識されているとみられます。
また、Proモデルについては、背面カメラのレイアウトを中心に、デザインの大幅な見直しが行われる可能性も指摘されています。
値上げは全モデルに適用か
今回の値上げ情報は、米投資銀行ジェフリーズのアナリスト、エジソン・リー氏による最新の投資家向けレポートで明らかになったものです。同氏は、部品コストの増加と中国向け製品への関税が、価格上昇の主な要因だとしています。ただし、インドにおける生産コストや他国の追加関税など、今後の不確定要素はまだ価格に反映されていないとも指摘しています。
新たな価格改定は、標準モデルの「iPhone 17」から「iPhone 17 Air」「iPhone 17 Pro」「iPhone 17 Pro Max」に至るまで、すべてのモデルに適用される見込みです。参考までに、現行のiPhone 16シリーズは799ドル(約11万9,000円)から1,199ドル(約17万8,000円)の価格帯で販売されています。
米国内での販売好調も背景に
リー氏は、アップルの株式(AAPL)について「ホールド(中立)」の評価を維持しています。その背景には、2025年第2四半期におけるiPhoneの販売が堅調だったことがあります。米国内の通信キャリアでは、機器販売が前四半期比で22%増加しており、これは過去6四半期で最も高い成長率となっています。
値上げを正当化する新機能にも注目
iPhone 17の価格上昇については、今年5月に『ウォール・ストリート・ジャーナル』がいち早く報じており、今回の情報はそれを裏付ける形となりました。アップルはこの値上げを、デザインの刷新や新機能の追加によって正当化する狙いがあるとみられています。
具体的には、これまでProモデルに限られていた120Hz駆動の「ProMotionディスプレイ」が、標準のiPhone 17にも搭載される可能性があるほか、Proモデルでは最大8倍の光学ズーム対応カメラや新しいPro向けカメラアプリの導入など、大幅なアップグレードが期待されています。
高価格化の波は続くのか
スマートフォン市場では、ハイエンド機種の価格が年々上昇傾向にありますが、iPhone 17シリーズもその流れに沿う形となる可能性が高そうです。アップルは価格を上げる代わりに、確実に体験価値を高める必要があります。新機能やデザインの進化がユーザーの満足につながるかどうか、9月の発表イベントに注目が集まります。