Xiaomi、自社AIチップ開発を本格化──元Huawei・Kirinの設計責任者を起用

XiaomiがAIチップの自社開発に向けて、新たな一手を打ちました。HuaweiのKirinチップ開発を主導していた元HiSilicon(海思)のエンジニア、梁軍(Liang Jun)氏を起用し、AIプロセッサ設計を本格的に推進する構えです。

元KirinアーキテクトがXiaomiを支援

今回報じられた内容によると、梁氏は昨年8月に半導体スタートアップ「方擎科技(FangQing Technology)」のCEOに就任し、AIチップの技術戦略や製品開発、アーキテクチャ設計などに従事してきました。

同氏はHuawei在籍時代、Kirin 970へのCambricon製NPU(ニューラル・プロセッシング・ユニット)統合を主導した実績があり、AI処理に関する知見は業界内でも高く評価されています。

今回の動きにより、XiaomiはFangQing Technologyと提携し、独自のAIチップ開発を加速させる方針です。

文脈対応型AIへの新アプローチ

Xiaomiは梁氏の知見を取り入れ、これまでとは異なるAIチップ設計を目指しています。特に注目されているのは、AIモデル内の「文脈依存処理」と「文脈非依存処理」を分離して最適化するという新しい設計アプローチです。

この“分割設計”により、分散処理への対応が進み、AIアプリケーションにおける電力効率やパフォーマンスの向上が期待されています。

また、Xiaomi自身もFangQing Technologyに出資しており、今後はAIチップや次世代NPUの共同開発も視野に入れていると見られます。

Huaweiに続く“中国製AIチップ”の流れ

ここ最近、中国メーカーが米国製半導体への依存を減らし、自社設計に移行する動きが加速しています。Samsungも先月、社内GPU開発において元Huaweiの人材を採用したと報じられたばかりですが、Xiaomiも同様の道を歩み始めた形です。

すでにRedmiブランドの「XRing O1」など、一部製品では自社開発チップの導入が進んでおり、今後も「脱・海外依存」の流れは続くと予想されます。

中国AIチップ業界の新たな局面へ

Huaweiに続いてXiaomiも本格的にAIチップ開発へ乗り出したことで、中国の半導体業界は新たな局面に突入しつつあります。方擎科技への大型投資も含め、Xiaomiの動きは単なる実験的プロジェクトにとどまらず、中長期的なAI戦略の一環と見ていいでしょう。

中国発のAIチップが、いかにしてグローバル市場に食い込むか──その鍵を握るのは、HuaweiとXiaomiの連携かもしれません。

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