
国内のAndroidスマートフォン市場で、この1年の間に明確な勢いの差が生まれつつあります。MMD研究所が2025年9月時点で実施した最新調査によると、主要ブランドのユーザー比率には大きな変化が見られました。
AQUOSが首位、安定の存在感

2025年の結果で最も多く利用されていたのはAQUOSで、全体の 25.7% を占めました。2位以下を大きく引き離しており、ここ数年の「国内シェアに強いAQUOS」という構図は依然として健在です。
Xperiaは 17.5%で2位 を維持していますが、実態はやや複雑です。ここ数年、新型モデルの販売ランキングでは存在感が薄く、今回の数値は「既存ユーザーが買い替えを控え、同じ端末を使い続けている比率」を示している可能性が高いと考えられます。
3位には Google Pixel(15.0%) がランクイン。2023年頃から台頭が続いていましたが、今回の結果でも勢いは衰えていません。
1年間で何が起きた? XperiaからPixelへユーザーシフト
今回の調査で特に目立ったのは、1年間のシェア推移です。

■2024年 → 2025年の変化(Androidユーザー比率)
- Xperia:19.8% → 17.5%(約2.3ポイント減)
- Pixel:11.8% → 15.0%(約3.2ポイント増)
Xperiaはユーザー比率が確実に下がり、Pixelは逆に大きく上昇。AQUOSについてもわずかに低下しているため、PixelがXperiaとAQUOSの利用者を取り込んだ構図が最も自然に考えられます。
Pixelが伸びた背景としては、
- カメラ性能やAI機能での高評価
- Androidのアップデート保証期間の長さ
- ミドルレンジ価格帯の投入
 といった要因が大きいとみられます。
一方、Xperiaは近年の販売ランキングで苦戦が続き、「新型に買い替えず旧機種のまま」というユーザーが増加。その結果、利用者数の“維持”ではなく、“目減り”が数字として現れた形と言えます。
今回の結果が示すもの
もちろん、Androidの世界だけで全てが完結しているわけではなく「Pixelへ乗り換えたユーザーの中には、iPhoneからの流入も含まれている可能性」があります。しかし、ブランド間の動きとして見れば、
- Pixelが唯一伸びている
- Xperiaは確実にユーザーを減らしている
- AQUOSは依然として国内で強いものの、微減傾向
という流れは明らかです。
国内Android市場はしばらくAQUOSとPixelが主軸になり、Xperiaがどこまで巻き返せるかが今後の焦点になりそうです。
 
  
  
  
  
