
サムスンが開発中とされる初のトライフォールド(3つ折り)スマートフォン。その実機展示が先日確認され、端末の厚みに関する興味深い推測が登場しています。展示中の端末はガラスケース越しではあったものの、複数メディアやアナリストがサイズを観察し、おおよその寸法を割り出しました。
折り広げた状態では「Z Fold 7」と同等
韓国経済新聞の報道によると、この新型トライフォールド端末は、展開した状態で約4.2mmという極めて薄い設計になるとされています。これは現行のGalaxy Z Fold 7と同等の厚みで、3枚構造にもかかわらず単純な折りたたみ機と変わらない“板状”の薄さを実現している点は大きな特徴です。
折りたたんでも12〜15mm程度、過去モデルより細身の可能性
最も気になる折りたたみ時の厚さは、推定で12〜15mm程度。あくまでガラス越しの目視による検証のため多少の誤差はありますが、もしこの数字が正しければ、Z Fold 2(約16.8mm)、Z Fold 3(約16mm)、Z Fold 4(約15.8mm)といった過去のフォルダブルより細くなる計算です。
さらに、厚みが下限の12mm台に収まる場合、Z Fold 5やZ Fold 6にも迫るか、もしくは一部を上回る可能性すらあります。3枚パネルの構造を踏まえると、この薄さはかなり挑戦的な設計といえるでしょう。
ライバルはファーウェイのトライフォールド
トライフォールド市場では、すでにファーウェイがMate XTおよびMate XTsを投入しており、折りたたみ時の厚さはどちらも12.8mm。今回のサムスン端末が推定通りであれば、この厚みに肉薄する可能性があります。「折りたたみ=分厚い」という弱点を、サムスンがどこまで克服したのか注目されています。
発表はAPEC直後の可能性
このトライフォールド端末は、APEC首脳会議(10月31日〜11月1日)前後のタイミングで正式発表されるという見方が強まっています。ただし、現時点でサムスンから発売日や製品名などの公式アナウンスはありません。
折りたたむほど厚くなるはずの構造で、過去の折りたたみシリーズより薄さを実現できるのか。もし推定値が事実であれば、フォルダブルの常識を一段階更新するデバイスとなりそうです。正式な発表と実機データで、どこまで噂に近いスペックが維持されるのか期待したいところです。

