
Googleが開発した次世代AI「Gemini」が、Wear OS搭載スマートウォッチ向けに正式展開されました。これにより、Pixel Watchをはじめ、Galaxy WatchやOnePlus、OPPO、Xiaomi製の対応デバイス上で、音声アシスタント機能が従来のGoogleアシスタントから大きく進化します。
「Googleアシスタント」に代わり「Gemini」へ
今回のアップデートは、Wear OS 4以降に対応したスマートウォッチを対象としておりGoogle Playストアの「アプリの管理」から「Google Gemini on Wear OS」を更新することで利用可能になります。インストール後には「Geminiがスマートウォッチで利用できるようになりました」という通知が表示されます。

Geminiは、これまでのGoogleアシスタントに代わって音声やテキスト、画像による応答が可能な自然言語処理に優れたAIです。画面上には「Ask Gemini」という専用インターフェースが表示され、下部には発光エフェクトが加わるなど、視覚的なアップデートも行われています。
操作方法も柔軟に

Geminiの起動方法は複数用意されており、次のような方法で簡単にアクセスできます:
- 「Hey Google」と呼びかける
- 側面ボタンを長押し
- アプリアイコンのタップ
- ウォッチフェイス上のコンプリケーション
- 新たにMaterial Youデザインが採用された「Geminiタイル」
なお、従来の「At a Glance」コンプリケーションも引き続き利用できます。
対応範囲も拡大、多機能な利用が可能に
Geminiでは、Googleの各種サービスと連携した拡張機能(Extensions)も利用可能です。対応サービスは以下の通りです:
- Google検索
- Gmail・Googleカレンダー(Workspace)
- Google マップ
- YouTube Music
- Google メッセージ
また、Pixel WatchではFitbitとの連携も強化され、運動記録の開始・一時停止・再開・終了や、心拍数・歩数などのリアルタイムデータを音声で確認できるようになります。
Geminiでできることの一例
日常生活や仕事に役立つ具体的な使い方は以下の通りです:
一般的な質問
- 「スライスした野菜は何分焼けばいい?」
- 「今日は傘が必要?」
- 「ナディアに遅れるってメッセージ送って」
メモ・リマインダー機能
- 「今日はロッカー43を使ってるって覚えておいて」
- 「駐車した場所は4階の27番って記録して」
- 「仕事の後に買い物に行くってリマインドして」
仕事効率化(Workspace連携)
- 「エミリーがメールで送ってきたカフェはどこ?」
- 「エミリーからの最新メールを要約して」
- 「息子の野球の試合をカレンダーに5件追加して」
- 「今日の歯医者の住所は? ナビして」
音楽と運動

- 「10分ペースで走る用のプレイリストを作って」
- 「ランニング開始して」
- 「心拍数は?」
- 「歩数を教えて」
Geminiは、単なる音声アシスタントに留まらず、スマートウォッチにおけるユーザー体験を大きく刷新する存在です。実用性とパーソナライズ性を両立したこのAIが、日常生活に新たな価値をもたらしてくれそうです。今後の進化にも注目が集まります。