
ソニーが2週間ほど前に発表した新型フラッグシップモデル「Xperia 1 VII」、そしてASUSが昨日国内発売を発表した「Zenfone 12 Ultra」。どちらも最新のSnapdragon 8 Gen 3 Eliteを搭載し、スペック面では共通点も多いハイエンドスマートフォンです。
しかし、Geekbench 6によるCPUベンチマークスコアを比較してみると、両者の間には想像以上の性能差があることが見えてきました。
マルチコア性能に顕著な差、Zenfone 12 Ultraが優勢
以下はGeekbench 6のCPUベンチマークスコア比較。

Xperia 1 VIIのマルチコア・スコアの大半は8000ポイント台なのに対し、ASUS Zenfone 12 Ultraはコンスタントに9000ポイント台のスコアを出しているのが分かります。
今回参照したベンチマークスコアは、実際に公開された複数のテスト結果に基づいたもの。Xperia 1 VIIのマルチコアスコアは多くのケースで8000ポイント台にとどまっているのに対し、Zenfone 12 Ultraは安定して9000ポイント台を記録しています。
両機種のスコアを平均すると、以下の通りです:
機種 | シングルコア平均 | マルチコア平均 |
---|---|---|
Xperia 1 VII | 2,862 | 8,411 |
Zenfone 12 Ultra | 2,902 | 9,288 |
シングルコア性能の差は誤差の範囲内と見られますが、マルチコアでは約10%の差があり、統計的にも十分に有意なレベル。特にマルチタスクや重い処理を行う際の実使用感に影響を及ぼす可能性があります。
性能だけじゃない、気になる価格差は約5万円
価格面でも両者には大きな開きがあります。
- Xperia 1 VII(SIMフリー版・12GB/256GB):204,600円(税込)
- Zenfone 12 Ultra(12GB/256GB):149,800円(税込)
なんと、約5万5千円の差。価格だけを見ればZenfone 12 Ultraのコストパフォーマンスが際立っているように思えます。
もちろん、Xperia 1 VIIはソニー独自のカメラチューニングや、単純なスペック比較だけでは語れない価値もあるでしょう。
性能重視派にはZenfone 12 Ultraが有力な選択肢に
両機種はともにフラッグシップでありながら、性能と価格のバランスにおいてZenfone 12 Ultraがやや優勢といった印象です。特にCPU性能に重きを置くユーザーにとっては、Zenfone 12 Ultraのほうが納得感のある選択肢となるかもしれません。
一方で、Xperia 1 VIIにはハードウェアとソフトウェアが融合した映像・音響体験や、長年のファンを魅了してきた独自の世界観があります。最終的には、何を重視するかで評価が分かれそうです。