
中国Xiaomi(シャオミ)が今月中にも発表を予定している自社開発チップ「Xring 01(エックスリング・ゼロワン)」。これまで詳細スペックは明かされていませんでしたが、新たに登場した「Xiaomi 15s Pro」のベンチマーク結果から、その一端が明らかになりました。
Xiaomi 15s Proは、Xring 01を初搭載する見込みの最初のスマートフォンとなる可能性があります。
Geekbenchから判明したXring 01の構成

今回、Xiaomi 15s Pro(型番:25042PN24C)がベンチマークデータベース「Geekbench」に登録されたことで、Xring 01の主要スペックが判明しました。
Xring 01は、合計10コア(デカコア)構成のプロセッサで、以下のような内訳となっています:
- 高性能コア ×2(最大3.90GHz)
- パフォーマンスコア ×4(最大3.40GHz)
- 省電力コア ×2(最大1.89GHz)
- 追加の省電力コア ×2(最大1.80GHz)
GPUには、ARM製の「Mali-G925 Immortalis」を採用しており、ハイエンドゲームや映像処理にも強みを見せそうです。
さらに、テスト機のRAMは16GB、OSは最新のAndroid 15を搭載。まさにXiaomiのフラッグシップにふさわしい構成となっています。
ベンチマークスコアはSnapdragon 8 Eliteに匹敵
注目すべきは、Geekbenchでのスコアです。
- シングルコア:2413
- マルチコア:8068
このスコアは、Snapdragon 8 Gen 3よりも上、どちらかというと現行のSnapdragon 8 Elite搭載機に近い数値であり、Xring 01が競合のハイエンドSoCに匹敵する性能を持っていることを示しています。また、Xiaomi 15シリーズの一員である15s Proがこうした高スコアを出している点からも、同社が自社チップに本気で取り組んでいることがうかがえます。
今後のXiaomi 16シリーズにもXring 01が採用される?
これまでの情報によれば、Xiaomiは2025年9月にも「Xiaomi 16」および「16 Pro」を中国市場で発表する予定で、これらにはSnapdragon 8 Elite 2が搭載される見込みです。一方、翌年2026年前半に登場するとされる「Xiaomi 16 Ultra」や「16s Pro」では、Qualcomm製チップではなく、自社開発のXring 01が採用される可能性もあると報じられています。
とりわけ、今回Xring 01が15s Proに搭載されることから、「16s Pro」にも同チップが採用されるという噂には現実味が増しています。
XiaomiはこれまでSoCにおいてはQualcommやMediaTekへの依存度が高いメーカーの一つでした。しかし、今回のXring 01の登場によって、同社が半導体の内製化を本格的に進める意向であることが明確になりました。
今後の製品展開において、Xring 01がどのような存在感を放つのか。フラッグシップの心臓部を担う新チップとしての実力に注目が集まります。