
AIが進化させた超望遠撮影
Googleが最新フラッグシップ「Pixel 10 Pro」に搭載したAI強化ズーム機能「Pro Res Zoom」が、サムスンの「Galaxy S25 Ultra」に搭載される100倍スペースズームを上回る画質を実現していることが明らかになりました。
両モデルとも100倍ズームに対応していますが、Pixel 10 Proは生成AIを駆使し、極端に拡大した写真の細部を再構築する仕組みを採用。その結果、ノイズを抑えつつ鮮明で解像感の高い画像をわずか数秒で生成可能になっています。従来のAI処理では1分近くかかることもありましたが、最新のTensor G5チップにより4~5秒で完了するとのことです。
一方でGalaxy S25 Ultraのスペースズームはハードウェア的な到達距離は同等ながら、処理能力やAI活用の点で差があり、拡大時には粒状感が目立ちやすい結果となっています。
実写テストで判明した画質の差
YouTuberのParker Burton氏が公開したテスト映像では、Pixel 10 Proが100倍ズームで遠方の被写体を驚くほど鮮明に捉える様子が確認できます。インターネット上には両機種を並べた比較画像も出回っており、Pixel側がノイズを抑え、Galaxyがややぼやけた印象になるケースが多いようです。
カメラ構成と新機能
Pixel 10 Proは100倍ズームに加え、50MPメインカメラ、48MP超広角レンズ、48MPの5倍望遠レンズを搭載。さらにAIを活用した「Camera Coach」や「Magic Cue」といった新機能も搭載しており、撮影体験そのものを大きく引き上げています。
もちろんGalaxy S25 Ultraも強力なカメラハードウェアを備えていますが、GoogleはAI処理の最適化によって、より実用的で使いやすいズーム撮影を実現したといえそうです。
今後のスマホカメラ競争に注目
スマートフォンのカメラはこれまでも「ズーム性能」が進化の焦点となってきましたが、Pixel 10 Proの登場により、今後はAI処理による画質改善が大きな差別化要因になっていく可能性があります。サムスンやアップルが今後どのようなアプローチを取るのか、業界全体の動向が注目されます。