
顔認証は好調だが…指紋認証に課題
シャープのスマートフォン「AQUOS sense9」について、ユーザーから指紋認証の精度に関する不満の声が相次いでいます。特に、複数の銀行系アプリなどで指紋認証がうまく作動せず、最終的に暗証番号入力に頼ることになってしまうという事例が多数報告されています。一方で、顔認証の精度は高く「さっと認証される」と好評を得ているようです。
登録の工夫や再登録で改善した例も
指紋認証の失敗率を下げる工夫として、一部のユーザーは「Android 15へアップデート後に再登録したところ、劇的に改善された」との体験を共有。特に、親指の登録を改めて行った際、軽く触れただけでスムーズに認証されたと話しています。この事例では、同じ指を複数回登録する「多重登録」や、登録時にケースを装着したままにすることも有効だったとされています。
機種や利用環境によって精度に差?
同シリーズの過去モデル「sense7」や、上位機種「AQUOS R9」でも指紋認証の精度にばらつきがあるとの声もあり、認証の成功率には機種や個々の使用環境が影響している可能性が指摘されています。中には「ロック画面では認証に失敗するのに、銀行系アプリでは一発で通る」という不思議な現象を経験しているユーザーもいました。
ハード的な問題?メーカーへの不信感も
指紋認証が電源ボタンと一体化していることについて、一部ユーザーは「物理設計そのものに問題があるのでは」と疑念を表明。「この構造では長期的に安定した認証は難しい」として、今後は画面埋め込み型や他方式への移行を望む声も見られました。
ケースや指の状態にも注意を
ケースの形状が指の押し当て方に影響を与えることや、乾燥や荒れた手指、さらにはセンサーの汚れが認証失敗の原因となる場合もあるようです。指紋登録時には「指の腹の下部で登録する」「乾燥しすぎた場合は軽く湿らせる」などの具体的なアドバイスも出されています。
また、センサーが反応しすぎてポケットの出し入れだけで誤認証されてしまうという別の問題も報告されており、登録する指を変えることで改善した例もあるとのことです。
再起動で解消されたケースも
中には、何度も指紋登録をやり直しても改善されなかったものの、「登録直後に端末を再起動したら正常に動作し始めた」というシンプルながら効果的な対処法を発見したユーザーもいました。この方法はすぐに試せる手軽な対処法として注目されています。
不安定な仕様に、ユーザーの試行錯誤が続く
AQUOS sense9の指紋認証機能は、現時点では安定性に課題があるといえそうです。ただし、アップデートや再登録、再起動、使用環境の調整などによって、ある程度改善が見込めるケースも報告されています。メーカー側の対応も含め、今後のアップデートや改善に期待したいところです。