ここ最近、スマートフォン業界で話題となっているサムスンの「GOS問題」。
詳しい内容はこちらの記事をご覧いただくとして、簡単に説明すると、本来は一部のゲームアプリの最適化だけために操作するGalaxy S22やS21、S20シリーズなどに搭載されている「Game Optimizing Service(GOS)」というアプリがゲームとは関係のない1万以上のアプリの動作も「勝手に」制御していることが判明した、というもの。
サムスンはこの件について声明を出し、次回以降のアップデートでGOSを修正。ユーザーが自らせ現するアプリを選べるようにする、としていますが、時すでに遅し。
海外ではかなり大きな炎上案件となり、数日間にはベンチマーク測定サイトのGeekbenchがこれを「ベンチマーク操作」とみなし、該当機種を同サイトから除外するまでに至っています。
そんな中、サムスン/Galaxy関連のリーク情報では「世界一」と言っても過言ではない有名リーカーが、この件について興味深いコメントをしていました。
GOS事件の根本にはサムスンのコスト削減優先体質あり
何件かの投稿に分かれているので少しわかりにくいのですが、要約すると:
サムスンのモバイル部門トップは、ソフトウェアの機能によって、ハードウェアのコストを削減しようとしていた。
GOSを使って1万ものアプリの動作を制限した背景には端末の発熱対策コストを下げる目的があった。
といったところ。
要は、GOSというソフトでチップセットの本来の性能を下げ、発熱を抑えることによってハード的な発熱対策にかかるコストを削減していた、ということ。
確かに、発熱対策はおそらくどのメーカーも最も苦心するところで、大型のベイパーチャンバーなどを搭載すれば生産コストも上がり、スペース的な問題も生じると思われます。
サムスンはこの問題をソフト的に回避しようとしていた、ということ。
そう言われてみれば、確かにGalaxy Sシリーズのフラッグシップ、特にここ数世代のモデルは他のライバル機種に比べて発熱問題は少ないという印象を受けます。
最近では、Xperia 1 IIIが発売当初から発熱問題で叩かれる中、同じSD888搭載のGalaxy S21シリーズではあまり発熱問題が報告されず「涼しい顔」。これについては少し不思議でした。
問題は今後のアップデート後?
また、Galaxy Sシリーズはここ数年、同世代の同一チップ搭載モデルと比べるとバッテリー持ちは比較的良い、という評価。
これもやはり動作制御によるところが大きいのかもしれませんね。
となると、今後のアップデートでGOSがマニュアル制御できるようになると、発熱もそうですが、バッテリー持ちの低下などが一気に問題となるような気がします。
また、Ice universe氏は以下のような投稿もしています:
サムスンは現在、GOSの変更に優先的に取り組んでいるものの、これにより新たなバグが発生している、とのこと。
つまり、GOSアップデートにより、アプリの勝手な制御はなくなるものの、別の問題が発生する、という可能性もありそうです。
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