時価総額3兆円近い世界最大の企業、Apple直営の小売店舗、アップルストア。
米国の一部店舗では従業員が労働組合の結成に向け、動いているようです。
米紙、ワシントンポストが伝えたもので、これによると国内の複数のApple Storeの従業員が、静かに組合結成に向けて動いているとのこと。
具体的には米国では少なくとも2つのアップルストアでは、大手全国労組の支援を受け、近い将来、全国労働関係委員会(NLRB)に書類を提出する準備をしているとのこと。
また、さらに少なくとも6つの店舗が、初期段階ではあるものの組合結成のプロセスを進めているようです。
米国では最近、スターバックスの従業員が組合結成に成功するなど、インフレ上昇率以下の賃金上昇率に不満を持った小売労働者などが労働組合を結成する動きが活発化しているといわれています。
一方、今回の動きの中で興味深いのが以下の部分:
To avoid detection by managers at the stores, employees have been meeting in secret and communicating with encrypted messaging, sometimes using Android phones, the competitor to Apple’s iOS operating system, to avoid any possible snooping by Apple.
店舗のマネージャーに見つからないようにするため、従業員は密会し、暗号化されたメッセージで連絡を取り合い、時にはAppleのOSであるiOSの競合であるAndroid携帯を使って、Appleによる盗聴の可能性を回避している。
これあくまで予防的措置、という意味で、アップルが実際に従業員の通信を傍受している、ということが確認されているわけではありません。
ただ、アップルストア従業員による労働組合の結成が潜在的にアップル経営陣にとってかなりセンシティブな問題であることの現れとも言えそうです。
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