米国ではスマートフォンを買い替えるまでの期間が長期化しているようです。Reviews.orgが米国人1,000人を対象に実施した調査によると、現在使っているスマートフォンを買い替えるまでの期間は平均32カ月となり、前年の29カ月から3カ月延びました。スマートフォンの高性能化や価格上昇が進むなか、毎年のように新機種へ乗り換えるユーザーは少数派になりつつあります。
買い替えサイクルは約3年に
今回の調査では、実際の買い替え期間だけでなく、次にスマートフォンを買い替える予定についても調べられています。

回答者の多くは現在の端末を約32カ月使用してから買い替えている一方、次回の買い替え時期については約21カ月後と回答しています。現在の端末を購入してから24カ月程度が経過した時点を基準にすると、次の買い替えまで約45カ月になる計算です。
つまり、ユーザー自身が想定しているよりも実際の買い替え時期は早くなる傾向があるものの、それでも数年前と比べれば長い期間スマートフォンを使い続ける人が増えていることになります。
今回の調査結果は米国人1,000人を対象としたもので、業界全体のデータとは差があります。世界全体ではスマートフォンの買い替えサイクルが約3年半、米国では約3.8年とのデータもあり、Verizonもユーザーの多くが42カ月程度で買い替えているとしています。
買い替えの決め手はカメラより性能とバッテリー
では、ユーザーは何を理由にスマートフォンを買い替えているのでしょうか。
今回の調査で最も多かった理由は「性能」でした。次いで「バッテリー」が挙げられており、長期間使用することで処理性能やバッテリー持ちに不満を感じることが、買い替えにつながっているようです。

そのほかには、端末の故障も買い替え理由として挙げられています。
一方で、スマートフォンメーカーが毎年アピールしているカメラ性能の向上は、買い替え理由として最も少ない結果となりました。「より良いカメラ」を理由に挙げた回答は5%未満にとどまっています。
高画素化や望遠性能の強化、AIを活用した画像処理など、スマートフォンのカメラは世代を重ねるごとに進化しています。しかし、少なくとも今回の米国人を対象とした調査では、カメラ性能の向上だけでは買い替えを促す大きな要因になりにくいことが示されています。
高価格化も長期使用を後押しか
スマートフォンの価格が上昇していることも、買い替えサイクルの長期化に影響していると考えられます。
現在は36カ月や48カ月といった長期の分割払いを用意する通信事業者も増えており、端末を数年にわたって使うことを前提とした購入方法も一般的になっています。

最新モデルでは処理性能やカメラ、ディスプレイなどが毎年改良されていますが、数年前のハイエンドモデルでも日常用途には十分な性能を備えています。そのため、バッテリーの劣化や故障など、明確な不満が生じるまで買い替えないユーザーが増えている可能性があります。
今回の調査は、スマートフォン市場において「毎年新しいモデルへ買い替える」という従来のサイクルが変化していることを示す結果ともいえます。今後はカメラ性能の向上だけでなく、長期間使用しても性能やバッテリーに不満を感じにくいことが、スマートフォン選びにおいてより重要になっていくのかもしれません。



