Xperiaの瞳AFに強力ライバル出現、Xiaomi 12に転用されたCyberDogのオートフォーカス技術とは?

先月末に中国で正式発表された小米の最新フラッグシップ、Xiaomi 12およびXiaomi 12 Pro。

かなりアグレッシブな発熱対策など、前モデルからは構造的に大きな進化を遂げているという印象を受ける同モデルですが、カメラ性能についても大きく向上していると言われています。

そしてそのカメラには、同社の犬型ロボット「CyberDog」の技術が取り入れられていることは以前より知られていましたが、今回、その詳細について興味深い説明がみつかりました。

CyberDogのCyber Focus技術を転用

GIZMOCHINAが伝えたもので、シャオミの上級副社長Zeng氏によると:

Xiaomiがユーザーに対して行った調査で最も多かったカメラに関する不満は、何度ピントを合わせようとしても被写体にうまく合わせられないというものでした。

虹や夕焼け、レンズの前で動き回る子供、これらのシーンは撮影やピント合わせが難しいのです。そこで、Xiaomiでは、CyberDogの『オーナートラッキング技術』であるCyberFocusをXiaomi 12フラッグシップカメラに実装することにしました

CyberDogはXiaomiが昨年夏に限定リリースした犬型ロボットで、米Boston Dynamicsの「Spot」の価格を抑えたオモチャ版、といった感じ。

そしてこの「犬型ロボット」に搭載のCyber Focusが従来のオートフォーカス技術とどう違うかというと、それはアルゴリズムの基本にあるとのこと。

従来のオートフォーカスではAI性能の限界により、猫の耳だけにピントを合わせてしまい、被写体にピントを合わせるのが苦手とのこと。

しかしXiaomi 12のサイバーフォーカス技術は、猫の耳だけでなく、被写体全体が猫であると認識することが可能。さらにAIの背景認識で、猫のさまざまな部位もきちんと認識するため、猫がフレームから外れて戻ってきても、すでに保存されているその猫のデータ( 被写体全体を認識 )を使い、自動的にピントを素早く戻っすことができる、という仕組みだそう。

この技術開発においてXiaomi Photography Engineersは、激しく首を振る人を撮影したり、回転する縄跳びをフレームに入れてフォーカスを追ったりと、多くの難しい状況をテストを行ったとのこと。

しかし、Xiaomi 12カメラの高度なオートフォーカスソフトウェアが真価を発揮したのは、Xiaomi本社で走り回るペットのPeachとFortuneを撮影したときだったそうです。

オートフォーカスが動物に有効であることを証明し、アルゴリズムの安定性を練習するために、犬でカメラをテスト。以下はそのカメラのサンプルとのこと:

ただでさえカメラ素人の私なので、さらにそのAI関連となるとさらに知識は乏しいのですが、なかなか興味深い技術ですね。

Xperiaの瞳フォーカスの強力ライバルに?

ちなみに動く被写体に素早くピントを合わせる技術、というとXperiaの「瞳AF」が思い浮かびます。

瞳AFは初代Xperiaで初めて搭載され、Xperia 1 IIでは認証対象が人だけでなく、動物にも拡大されました。

これ、ピントのズレやすい動き回る子供やペットなどの写真や動画を撮影する際にはかなり重宝するという声も多く、Xperiaのカメラ機能の中で最も評価されているものの一つと言えます。

一方、瞳AFはその名のごとく、AIが被写体の「目」の場所を検知し、そこに合わせて追尾フォーカスをする、という仕組み。よって、目が認識できなければあまり意味のない機能だと思われます。

一方、Xiaomi 12に搭載のCyber Focusは同じAIでも全く異なるオートフォーカス技術と言えそうで、これならば例えば背中を向けている人物や動物でもピントがずれにくい、ということに。

そういった意味でこのXiami 12のカメラはXperiaフラッグシップの強力なライバルとなりそうです。

ソース: GIZMOCHINA

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