Xperia 10 VIIの性能はどこが進化したのか?ベンチマークスコアから10 VIと比較検証

Geekbenchスコアから10 VIとの違いを読み解く

ソニーの最新ミッドレンジスマートフォン「Xperia 10 VII」が登場し、前世代モデル「Xperia 10 VI」との性能差に注目が集まっています。Xperia 10 VIIはSnapdragon 6 Gen3を、Xperia 10 VIはSnapdragon 6 Gen1を搭載しており、SoCの世代交代によってどの分野が強化されたのかがポイントとなります。

今回はGeekbenchのベンチマークスコアをもとに、CPUおよびGPU性能を比較しつつ、スコアのバラツキから見える性能の安定性についても確認します。

CPU性能は小幅な向上、挙動は安定傾向

GeekbenchのCPUベンチマークでは、Xperia 10 VIIがシングルコア平均1005.4、マルチコア平均2855.3を記録しています。一方、Xperia 10 VIはシングルコア平均938.1、マルチコア平均2673.8となっており、いずれもXperia 10 VIIが上回っています。

ただし、スコア差はいずれも10%未満にとどまっており、CPU性能自体は大きな飛躍というよりも、順当な世代更新といった印象です。

注目したいのが標準偏差です。Xperia 10 VIIの標準偏差はシングルコアで25.4、マルチコアで107.4となっており、ある程度のバラツキが見られます。一方、Xperia 10 VIはシングル・マルチともに13.6と、スコアの振れ幅が比較的小さくなっています。

このことから、Xperia 10 VIは性能が控えめな分、動作の再現性や安定性が高い傾向にあり、Xperia 10 VIIは性能向上と引き換えに、テスト環境や動作条件による差がやや出やすくなっている可能性が考えられます。

CPU・GPUの平均スコア比較表

両機種の平均スコアを一覧で整理すると、次のようになります。

項目Xperia 10 VIIXperia 10 VI
CPU シングルコア平均1005.4938.1
CPU シングルコア標準偏差25.413.6
CPU マルチコア平均2855.32673.8
CPU マルチコア標準偏差107.413.6
GPU(OpenCL)平均2054.11319.6
期近50回分の測定値の平均

※GPUスコアはGeekbench OpenCLの平均値。標準偏差は十分なデータが揃っていないため参考値未算出

GPU性能は平均値の差が非常に大きい

GPU性能に目を向けると、Xperia 10 VII(XQ-FE54)のOpenCL平均スコアは2054.1となっており、Xperia 10 VI(XQ-ES54)の1319.6を大きく上回っています。CPUとは対照的に、GPUでは明確な世代差が確認できます。

標準偏差については十分な算出データがないものの、平均値の差そのものが非常に大きいため、実際の利用シーンでも両機種のグラフィックス性能にははっきりとした違いが出ると見られます。3DゲームやGPU負荷の高い処理では、Xperia 10 VIIが有利になる場面が多そうです。

Snapdragon 6 Gen3の特徴はGPU重視の進化

今回のベンチマーク結果からは、Snapdragon 6 Gen3の進化がCPUのピーク性能よりも、GPU性能の底上げに強く表れていることが読み取れます。CPUは性能向上とともにバラツキもやや増えていますが、その分、GPUでは世代交代を実感しやすいスコア差が生まれています。

安定した動作を重視するならXperia 10 VI、グラフィックス性能や将来性を重視するならXperia 10 VIIというように、ベンチマークの数値と標準偏差を見ることで、両機種の性格の違いがより明確になったと言えるでしょう。