iPhoneの次世代ディスプレイ技術は「HMO」?AppleがLTPOの後継技術を開発中か

Appleが、現行のLTPO OLED技術に代わる新たなディスプレイ技術「High Mobility Oxide(HMO)」の開発を進めていると報じられました。
この技術は、電力消費をさらに抑えつつ、製造コストの削減も可能にする次世代パネルとして注目されています。


「HMO」とは?電力効率とコスト削減を両立する新技術

HMOは「高移動度酸化物(High Mobility Oxide)」と呼ばれる新しいトランジスタ技術で、ディスプレイの画素を制御するTFT(薄膜トランジスタ)の電子移動度を向上させるものです。
これにより、電気信号の処理速度が上がり、画面の応答性が向上するだけでなく、電力効率の改善も期待されています。

画像提供:ジャパンディスプレイ

韓国のETNewsによると、HMOは既存のLTPOよりも製造工程が少なく、必要な装置も減るため、量産時のコスト削減にもつながる可能性があるとのことです。


Appleは長期的な導入を視野に?

Appleはこれまでも新しいディスプレイ技術を段階的に採用してきました。
たとえば、LTPO技術は2014年に特許が出願され、最初に搭載されたのはApple Watch Series 4(2018年)。iPhoneに採用されたのはその約8年後、iPhone 14 Proシリーズ(2022年)でした。
このスケジュールを考えると、HMO技術がiPhoneに実装されるまでにも数年かかる可能性があります。

Appleは技術的な準備だけでなく、ディスプレイ供給元であるSamsungなどとの協力体制も整える必要があるため、導入時期は簡単には早まらないとみられています。


iPadでの新技術導入がカギになる可能性も

Appleは現在、iPad Pro向けに「タンデムOLED」技術の採用を計画しているとも報じられています。
このディスプレイ技術は高輝度・長寿命を実現するもので、将来的にiPhoneにも転用される見込みです。
ただし、この導入も2028年以降になる可能性が高く、HMOの実装も同時期以降になるとの見方が強まっています。


HMOがもたらす“次のiPhone体験”

HMOが実現すれば、iPhoneのディスプレイはより省電力で高性能になり、これまで以上に滑らかで応答性の高い表示が可能になります。
また、コスト面でも製造効率が上がることで、将来的には端末価格の安定や他の技術強化にリソースを振り分ける余地も生まれるかもしれません。


AppleはまだHMO開発のパートナー企業を公表していませんが、これまでの動向を見る限り、ディスプレイ技術の進化に対する同社の取り組みは着実に進んでいます。
LTPOの次にくる新世代ディスプレイ「HMO」が、次期iPhoneの体験をどこまで変えてくれるのか、今後の動きに注目です。

ソース

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