iPhone 18は大幅値上げ必至?TSMCがアップルなどに「さらなる値上げ」を通知

半導体製造大手のTSMCが、アップルを含む主要顧客へ「先端プロセスの価格を来年以降引き上げる」と案内していることが、アジアの業界筋の話でわかりました。5nm以下の先端プロセスが対象で、値上げ幅は8〜10%程度になるとみられています。

■ 2nm世代は“3nm比で50%増”という観測も

すでに台湾・中国系メディアでは、来年以降登場する2nmプロセスのコストが急騰するとの見方が広がっています。中でも来年のiPhone向けとされる「A20」チップは、一般向けとして初めての2nm世代になる可能性が高く、価格は3nm世代よりも「最低でも50%高い」と伝えられています。

背景には、新世代プロセスに必要な設備投資が想定以上に膨らんでいること、そして立ち上げ当初は歩留まりが安定せず、割引などの価格調整を行わない方針があるとされます。

■ 1チップあたり約280ドルの見込み、iPhoneのコスト構造に影響も

サプライヤーの推計では、2nm世代のハイエンドモバイル向けSoCは、量産が本格化した段階でも1個あたり約280ドル(約4万5千円前後)に達する可能性があるとされています。これはiPhone内部の部品としても突出した高額パーツとなり、アップルがどこまでコストを吸収できるのか注目されています。

たとえば2024年モデルに搭載されたとされる「A18」チップの推定コストは約45ドル。端末全体の部品費(BOM)が約416ドルで、販売価格が799ドルだったことを考えると、チップ単体の割合はBOMの約1割、店頭価格の5〜6%に過ぎません。しかし、2nm世代がこのままの価格水準で登場するとなれば、事情は一変します。

■ 2nm搭載は「一部モデル限定」の可能性も

コスト高騰が現実になる場合、アップルは2026年のiPhoneラインアップ全てに2nmチップを採用せず、「Pro系のみ」といった差別化が行われる可能性が指摘されています。著名アナリストの郭明錤(ミンチー・クオ)氏も過去に同様の見解を示しており、ハイエンドと標準モデルの性能差がさらに広がる可能性があります。

■ 価格転嫁か、利益率維持か

半導体の高度化が進む一方で、プロセス縮小のコスト上昇は避けられない状況が続いています。アップルが価格転嫁を行うのか、それとも利益率を削ってでも従来価格を維持するのか。来年以降のiPhoneの価格戦略やモデル構成に、改めて注目が集まりそうです。

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