スマートフォンの画面といえば、IPSやOLEDが当たり前になっていますが、「こんな組み合わせ、意外とアリかも」と思わせるユニークなコンセプトモデルが登場しました。今回話題になっているのは、通常のディスプレイと電子ペーパーを1台にまとめた「Pixel Duo」という構想上のスマートフォンです。
なめらか表示と目に優しい表示を1台で
動画やSNS、ウェブ閲覧には高リフレッシュレートのディスプレイが欠かせません。一方で、長時間の読書や情報確認には、目が疲れにくく消費電力も少ない電子ペーパーが向いています。Pixel Duoは、この2つの特性を前面に2枚のディスプレイとして同時に搭載するという、少し変わった発想のデバイスです。
上は高速IPS、下は大型電子ペーパー
本体前面の上部には、約3.5インチのIPSディスプレイを配置。解像度は1280×800、リフレッシュレートは120Hzとされ、動画視聴やウェブ操作を快適に行える仕様です。その下には約5.2インチの電子ペーパーディスプレイが搭載され、300ppi相当の高精細表示で、電子書籍やテキスト閲覧に適した設計になっています。
電子ペーパーはモノクロ表示に限定されるものの、読書用途では十分で、屋外でも視認性が高い点が魅力です。
2画面を活かした使い方も想定
このデュアル画面構成により、使い方の幅も広がります。たとえば、上のIPS画面に音楽プレーヤーや通知、ウィジェットを表示しつつ、下の電子ペーパーで本や記事を読むといった使い方が想定されています。小さいながらも滑らかな操作が可能なIPS画面と、大きくて省電力な電子ペーパーを役割分担させる設計です。
バッテリー持ちの良さにも期待
多くのアプリや表示内容を電子ペーパー側に集約できれば、消費電力を大幅に抑えられる可能性があります。そのため、Pixel Duoは非常に長いバッテリー駆動時間を実現できるのではないか、と期待されています。読書や情報収集が中心のユーザーにとっては、なかなか魅力的な発想です。
Pixel Duoはあくまでコンセプト段階のスマートフォンで、現時点で製品化の予定はありません。ただ、動画も読書も1台で快適にこなしたいというニーズは確実に存在します。このような「ちょっと変わったけど、使ってみたら意外と便利そう」なスマートフォンが、将来どこかのメーカーから登場しても不思議ではなさそうです。
