
公共空間での放送受信や友人との音楽共有がより手軽に
Googleは本日、Pixelシリーズにおける「Bluetooth LE Audio」の対応を大幅に拡張すると発表しました。これにより、友人との同時リスニングや空港・美術館など公共空間での放送受信が可能になる「Auracast」機能が、Pixelスマートフォンでも本格的に利用できるようになります。
次世代規格「LE Audio」とは
Bluetooth LE Audioは従来のBluetooth Audioを進化させた新しい規格で、音質の向上や低遅延化だけでなく、複数デバイスへの同時配信を可能にする点が特徴です。これまでAndroidにおけるAuracastの利用は補聴器向けが中心でしたが、今回のアップデートでヘッドホンやイヤホンにも対象が広がりました。
まずはソニー製ヘッドホンなどが対応し、Pixelスマートフォン側ではPixel 8シリーズ以降で利用可能です。なお、同機能を使うには、スマートフォンとヘッドホンの両方がLE Audio対応である必要があります。
公共放送を手元のイヤホンで
Auracastの魅力のひとつが「公共放送への接続」です。これまでは空港の搭乗口やジムなどで専用の赤外線レシーバーを借りる必要がありましたが、今後は自分のイヤホンを使ってそのまま放送を受信できます。

また、Pixelだけでなく、すでにGalaxy S23以降のSamsung端末やXiaomiの一部モデルもAuracastに対応しており、今後さらに対応機種が増えていく見込みです。
友人との同時リスニングも簡単に
Auracastは公共放送だけでなく、個人間のオーディオ共有にも対応しています。Pixelに2台のLE Audio対応ヘッドホンを接続して友人と音楽を聴いたり、QRコードやGoogle Fast Pairでグループを作り、映画やプレイリストを複数人で同時に楽しむことも可能です。
イヤホンを片方ずつシェアする必要がなくなり、自宅のパーティーを「サイレントディスコ」に変えるといった使い方も想定されています。
本格普及への第一歩
AndroidにおけるLE AudioとAuracastの対応はまだ始まったばかりですが、今回のPixelへの拡張は、この新しい規格をより身近な存在にする大きな一歩と言えます。対応機種を持っているユーザーは、早速アップデート後に利用できるようになります。