
ソニーが台湾でXperiaスマートフォンを対象にした無料の点検サービスをスタートさせています。年末に向けて実施されるこのキャンペーンは、外観クリーニングからソフトウェア診断、基本動作チェックまで無料で受けられるという内容で、利用者にはコーヒー引換券もプレゼントされます。
Xperiaユーザーの間では、発売直後に基板不良が原因と見られる“文鎮化(電源が完全に入らなくなる症状)”が多発したXperia 1 VIIの事例が記憶に新しく、今回の無料健診はその延長線上の対応ではないかとの見方も出ています。
台湾全土で実施、12月31日まで無料チェックが可能
今回のサービスは台湾各地のソニー行動通訊専賣店で実施されており、台北三創、台北復興、桃園、台中、台南、高雄など主要都市の店舗が対象となっています。なお、台北三創店のみ平日のみの対応となる点には注意が必要です。
点検内容は以下の通りです。
- 外観クリーニング
- ソフトウェア診断・アップデート
- 基本機能チェック
- 修理部品の割引(9割)
- 点検完了後にコーヒー引換券を提供
ユーザーケア施策としては非常に手厚い内容で、台湾のXperiaファンコミュニティでは歓迎ムードが広がっています。
Xperia 1 VIIで大量発生した「文鎮化」問題
このタイミングでの無料健診には、Xperia 1 VIIで発生した深刻な不具合が背景にあるのではないかとの声もあります。
Xperia 1 VIIは発売後ほどなくして「基板不良により突然電源が入らなくなる」という重大トラブルが多数報告され、ソニーは対象個体を無償交換する対応に追われました。
しかし、交換機でも再び電源が入らなくなった、いわゆる「2回目の文鎮化」が生じたというケースが価格.comにも投稿されています。
投稿者によれば、
- 新品購入後2か月で文鎮化
- 交換後の端末も4か月以内に再度文鎮化
- 前兆なしに突然電源が入らなくなるため実生活に大きな影響
といった深刻な状況が報告されており、Xperia 1 VIIそのものの設計品質を疑う声も少なくありません。
この投稿には多くの反応が寄せられ、「これはソフトの問題ではなくハードウェアの欠陥では」といった意見が並んでいます。
無料健診は“未交換端末の洗い出し”が目的?
今回の健診は公式には「ユーザー向けの無料サービス」とされていますが、ネット上では「不具合対象端末の洗い出しでは?」との推測も出ています。
Xperia 1 VIIの文鎮化問題は基板不良が原因と見られ、まだ交換されていない個体が市場に残っている可能性があります。
そのため、無料健診を通じて未回収端末を発見し、早期に対応する意図があるのではと見るユーザーもいます。
日本でも実施を望む声が高まる
台湾での手厚い施策を受け、日本のXperiaユーザーからは
「日本でも同じ健康診断を実施してほしい」
「不具合の可能性がある端末をチェックできる場が必要」
といった要望が多く見られます。
Xperia 1 VIIの不具合は日本国内でも数多く報告されているため、今回の台湾の動きを受けて国内施策が拡大することに期待が集まりそうです。
今後のソニーの対応に注目
台湾でのユーザーケア施策はポジティブな取り組みである一方、Xperia 1 VIIの品質問題や再発例はブランドイメージに大きな影響を及ぼしています。
ソニーがどこまで原因を特定し、安心して使える製品提供に向けて改善を進めていくのか。
今回の無料健診サービスは、その姿勢が問われる重要な局面となりそうです。

