
Nothingは「Phone (3)」向けに最新アップデートを配信開始しました。今回のアップデートは Nothing OS V3.5-250829-1700 というビルド番号で提供され、容量は1.05GBと大規模な内容となっています。セキュリティ面でも、2025年9月のセキュリティパッチが適用されます。
新機能「Stretch」プリセットとGlyphの進化
今回の目玉は、写真家ジョーダン・ヘミングウェイ氏と共同開発した新しいカメラプリセット「Stretch」の追加です。豊かなシャドウと伸びやかなハイライト表現により、独自の質感を持つ仕上がりが可能となります。このプリセットは、先日「Phone (2)」にも提供されたばかりの注目機能です。

さらに、Glyph Interfaceでは「Compass」と「Feed The Fly」という2種類の新しいGlyph Toyが追加されました。設定メニューの「Glyph Toys」から利用可能です。カメラアプリには「Glyph Mirror」機能も加わり、リアカメラ使用時にファインダー内で撮影結果をリアルタイムに確認できるようになりました。
カメラ性能の強化
カメラ周りの改善も多数含まれています。連写時のレスポンス向上、シャッターレイグの軽減、全リアカメラでの色再現性向上、6倍〜60倍ズームでの画質改善などが実施されました。ポートレート撮影ではHDRの最適化により、より自然なライティングが実現しています。さらに、Messengerなどのサードパーティアプリでの色味や映像品質も改善されました。
不具合修正とパフォーマンス向上
システム面では、ジェネレーティブ着信音でのバイブ強度調整や再生エラーの修正、ストップウォッチToyが予期せず停止する問題、WhatsApp通知の誤表示、フォトウィジェットでのリサイズ不具合、メディアプレーヤーでのアルバム情報表示不良、クイック設定タイルの並び順など、多岐にわたる不具合が修正されています。
加えて、Minecraftプレイ時のタッチ遅延や通話時の雑音、Wi-Fiの安定性なども改善。全体的なシステム安定性も向上しています。
段階的配信と注意点
今回のアップデートは段階的に展開されるため、すべてのユーザーに一斉配信されるわけではありません。インストール中は端末が一時的に発熱する場合がありますが、完了後は通常の温度に戻ります。
NothingはAndroid 16のクローズドベータをすでに7月末に開始しており、今月中にはオープンベータ版の公開も予定されています。今回のアップデートは、その流れの中で安定性と体験を大きく底上げするものといえるでしょう。