
サムスンが来年初頭に発表予定の「Galaxy S26」シリーズでは、最上位のUltraモデルを含む全機種に自社製チップ「Exynos 2600」が採用される見込みです。韓国経済新聞(Hankyung)の報道によると、この新チップはSnapdragonを上回る性能を備えているとのことです。
Exynos 2600、CPUからAI性能まで全面的に強化
韓国メディアの報道によると、Exynos 2600は2nmプロセスを採用した最新のフラッグシップ向けSoCで、CPU性能はAppleのA19 Proをわずかに上回り、GPU性能では最大75%高速化を実現しているといいます。
さらに注目すべきはAI処理能力(NPU)の向上で、A19 Proの約6倍の速度を記録。Snapdragon 8 Elite Gen 5と比較しても、GPUおよびNPUのいずれも約30%上回る性能を発揮したとされています。
UltraモデルもExynosに統一、サムスンの戦略転換
これまでサムスンは、Galaxy Sシリーズの標準モデルやPlusモデルにExynosを採用しつつ、UltraモデルにはQualcommのSnapdragonを搭載する方針を取ってきました。特に2022年以降のUltraモデルはSnapdragon専用となっており、今回の変更は大きな戦略転換といえるでしょう。
Galaxy S26シリーズでは、すべてのモデルがExynos 2600を搭載することで、製品ライン全体の統一化とパフォーマンス最適化を狙っているとみられます。
北米・日本・中国ではSnapdragon継続の可能性も
ただし、今回の情報によれば、北米市場では引き続きSnapdragon版が提供される可能性があるとのことです。これは、現地の規制認可をスムーズに進めるための措置とされています。また、別の報道では日本や中国市場でもSnapdragon搭載モデルが販売される見込みと伝えられています。
このため、グローバル市場では「Exynos版」「Snapdragon版」が併存する形になる可能性が高いようです。
公式発表は来年1月か
なお、サムスンのチップ採用方針をめぐる噂は毎年のように錯綜しており、「Snapdragon採用継続か、それともExynos回帰か」といった憶測が繰り返されています。今回の報道も確定情報ではなく、発表直前まで状況が変わる可能性があります。
Galaxy S26シリーズは2025年1月の正式発表が予定されており、サムスンがどの市場でどのチップを採用するのか、注目が集まっています。