
Googleが、熱心なPixelユーザーを対象にした限定プログラム「Pixel Superfans」で新たな動きを見せています。同社はこのグループの中から15名を選出し、次期Pixelシリーズのハードウェア開発に関するフィードバックを求める「Trusted Tester」プログラムへの参加を呼びかけています。選ばれた参加者の意見が、来年登場予定の「Pixel 11」の設計に反映される可能性もあります。
選ばれし15人──Pixel開発に意見できる特別枠
今回Googleが募集しているのは、Pixelに強い愛着を持つ「Superfan」コミュニティの中でもごく一部。Trusted Testerプログラムの参加枠はわずか15名と、まさに選ばれし少数精鋭です。
このプログラムでは、未発表のPixelデバイスをテストし、製品デザインや機能に対する率直な意見をGoogleに直接届けることができます。もっとも、参加者はすべて秘密保持契約(NDA)を結ぶ必要があり、テスト内容の外部流出は厳しく制限されるとのことです。
Pixel 10の次は──Pixel 11の姿を探る動きも
Googleはつい先日「Pixel 10」シリーズを発売したばかりですが、すでに次期モデル「Pixel 11」に向けた準備を進めているようです。Bloombergによると、今回のTrusted Tester募集はPixel 11の試作段階でのユーザー検証を目的としている可能性が高いといいます。
実は同様の試みは昨年も行われており、Pixel 10の開発時にも25名のSuperfanが招待されました。当時は新機能のハンズオンイベントが予定されていたものの、最終的にはスケジュールの都合で延期され、発売後に実施された経緯があります。今回はその教訓を踏まえ、より小規模で濃密なフィードバック体制に切り替えたとみられます。
一般ユーザーにも応募のチャンス
報道関係者は参加できませんが、一般のPixelファンであれば応募は可能です。GoogleはSuperfanコミュニティの登録ページを通じてエントリーを受け付けており、「Pixelシリーズに対する熱意」や「ユーザー視点の提案力」が重視されるとされています。
もちろん、実際に選ばれるのはごく一握りの幸運なユーザーだけですが、公式な開発プロセスに関われるチャンスがあるという点で、Pixelファンにとっては夢のような機会といえるでしょう。
Pixel Superfansはこれまでも限定イベントや特典配布などを通じて熱心な支持層を築いてきました。今回の取り組みは、単なるファン交流の域を超え、「ユーザーとともに製品をつくる」Googleの新たな姿勢を象徴するものといえます。
Pixel 11の発表はまだ先になりそうですが、その一端はすでにファンの手によって形づくられ始めているのかもしれません。