
Xiaomiが今後のソフトウェアアップデート方針を明確にしました。同社は最新のAndroid 16ではなく、Android 15ベースの「HyperOS 3」をもってアップデートを終了する端末を発表しました。対象には人気モデルも含まれており、Xiaomiが今後「Android」という枠組みを超えた独自エコシステムに舵を切る意図が見えてきます。
POCOシリーズ:2年間のサポートを終えて一区切り
まず影響を受けるのはPOCOブランドの一部モデルです。以下の機種はAndroid 15(HyperOS 3)を最終バージョンとしてアップデートが終了します。
- POCO C65
- POCO F5 5G
- POCO F5 Pro
- POCO M6 Pro
- POCO X6 Neo
POCOシリーズは従来から「2回のメジャーアップデート」を公約しており、今回もその方針通りの対応となります。たとえばF5 Proはいまでも快適に動作しますが、今後は新機能の追加は行われません。もっとも、安定性重視のユーザーにとっては、最新番号よりも完成度の高い最終版の方が価値があるとも言えます。
Redmiシリーズも多数が対象に
Redmiブランドからも多くのモデルがHyperOS 3を最後にサポート終了となります。
- Redmi 12/12 5G/13C/13C 5G/13R
- Redmi K50 Ultra/K60
- Redmi Note 12シリーズ(12 4G、12 NFC 4G、12R、12S、12T Pro、12 Turbo)
- Redmi Note 13シリーズ(13 4G、13 4G NFC、13 5G、13R Pro)
特にNote 13シリーズは登場からまだ2年も経っていないため、早期終了と感じるユーザーも少なくないでしょう。しかしXiaomiはすでにAndroidのバージョン番号よりもHyperOSとしての体験統一を重視する方向にシフトしています。
フラッグシップも例外ではなし Xiaomi 12シリーズが対象に
意外なことに、同社のプレミアムラインもアップデート対象外になります。
- Xiaomi 12/12 Pro/12S/12S Pro/12S Ultra
- Xiaomi 12T/12T Pro
- Civi 3
- MIX Fold 2
特に12S Ultraは今でもカメラ性能が高く、現行フラッグシップにも引けを取らないモデルだけに残念に感じるユーザーも多いでしょう。ただし、セキュリティパッチの提供は継続されるため、当面は安心して使い続けることができます。
HyperOS 3がもたらす新しい体験
最終アップデートとなるHyperOS 3は、より滑らかなアニメーションと軽快な動作を重視した設計となっています。デザイン面では「リキッドガラス」と呼ばれる透明感のあるUIが採用され、コントロールセンターのカスタマイズ性も向上。
アップデートの配信は2025年9月頃から順次開始され、最新のXiaomiフラッグシップモデルから展開される見込みです。
XiaomiはこのHyperOSを、スマートフォンだけでなくタブレット、ウェアラブル、スマートホーム機器までを統一するプラットフォームとして進化させています。
OS番号よりも「使い心地」を重視する時代へ
今回の決定は、単なるアップデート終了の発表にとどまりません。Xiaomiが重視しているのは「Android 16対応かどうか」ではなく、HyperOSを中心とした一貫したユーザー体験の構築です。
Xiaomiは今後、OSの名称よりも使用感や安定性を重視した進化を目指しており、今回のアップデート終了はその方向性を象徴する一歩といえるでしょう。

