
Googleは「Made by Google 2025」イベントで最新フラッグシップとなるPixel 10シリーズを発表しました。新しいTensor G5チップやカメラ性能の強化、Qi2ワイヤレス充電の標準対応など、注目のアップデートが多数盛り込まれています。その中でも特筆すべきは、待望のUFS 4.0ストレージが導入された点です。
4世代ぶりのストレージ規格アップデート
GoogleはPixel 6シリーズ以降、長らくUFS 3.1を採用してきました。しかし今回のPixel 10シリーズでは、ようやく最新規格となるUFS 4.0が搭載されます。
UFS 4.0は、従来比で読み込み最大4,200MB/s、書き込み最大2,800MB/sと、UFS 3.1(読み込み2,100MB/s/書き込み1,200MB/s)の約2倍の速度を誇ります。これにより、アプリ起動やデータ転送がより高速かつスムーズになるだけでなく、省電力性の向上によってバッテリー持ちの改善にも寄与すると期待されています。
すべてのモデルで利用できるわけではない
ただし注意すべき点は、全モデルがUFS 4.0対応ではないということです。
エントリーモデルにあたるPixel 10(128GB)およびPixel 10 Pro(128GB)については従来のUFS 3.1のまま据え置かれています。これに対し、256GB以上のストレージを搭載したモデルからUFS 4.0対応となります。
さらに、Pixel 10 Proシリーズ(XLやFoldを含む)の512GB以上のモデルでは、次世代技術とされる「Zoned UFS(ZUFS)」もサポート。Googleによれば、ZUFSはアプリの起動やレスポンスをさらに高速化する仕組みであり、今後詳細が明らかになる予定です。
他社に遅れながらも確実な進化
SamsungやXiaomiなど他の主要メーカーはすでにUFS 4.0への移行を済ませており、Pixelは後発となります。それでもGoogleがようやく最新規格を採用したことは歓迎すべき進化といえるでしょう。特に大容量モデルを選ぶユーザーにとっては、処理速度とバッテリー効率の両面で恩恵を受けられるはずです。