
Xiaomiが再びモバイルカメラ分野で大きな動きを見せています。業界関係者によると、同社は現在、国産の最新カメラセンサー「OmniVision OV50X」の社内テストを進めており、これが次期フラッグシップモデルに搭載される可能性が高いとのことです。110dBという驚異的なダイナミックレンジを誇るこの1インチセンサーが実用化されれば、Xiaomiはスマートフォンにおける“シネマクオリティ”撮影の実現へと大きく前進することになります。
1インチセンサーの革新、Xiaomiの技術自立戦略も後押し
OmniVisionが2025年4月に正式発表した「OV50X」は、1.6μmの大型ピクセルを備えた1インチ光学フォーマットのイメージセンサーで、光の取り込み性能が大幅に向上しています。ユーザーからの“スマホでもプロレベルの写真を撮りたい”というニーズに真正面から応えるべく設計されたこのセンサーは、中国国内で生産される点も注目されています。

現在、世界的にサプライチェーンが揺れる中、Xiaomiが“技術の国産化”に舵を切っていることは、他メーカーとの差別化ポイントとして大きな意味を持ちます。OV50Xは2025年第3四半期に量産が開始される予定で、Xiaomiの新型フラッグシップ機がそのタイミングで発表される可能性も高まっています。
高級機向けの先進機能、スマホ撮影体験を一新か
OV50Xは単なるセンサーサイズの拡大にとどまらず、さまざまな最新技術を搭載しています。シングルショットでのHDR動画撮影、暗所での圧倒的な描写力、超高速オートフォーカス、高フレームレート撮影対応など、プロフェッショナル用途に匹敵する性能が盛り込まれています。

具体的には、10/12/14bitのRGB RAW出力に対応し、PureCel Plus-Sスタックアーキテクチャを採用。さらに、画面全体に100%カバーするクアッドフェーズディテクションAFシステムも搭載し、スマートフォンカメラとしては異例の“フルセンサーAF”を実現しています。
これにより、Xiaomiは専用カメラ顔負けの撮影体験をスマートフォンで提供することが可能となり、モバイル撮影の常識を塗り替える存在になるかもしれません。
Xiaomiが狙う「撮影体験の次元上昇」
OV50Xの搭載が実現すれば、Xiaomiはグローバル市場での競争力をさらに高めることになります。110dBというダイナミックレンジ性能は、ハイエンドユーザーが求める写真・動画品質を大きく底上げし、撮影時の細部表現力や色再現性において他社に対して大きなアドバンテージとなるでしょう。
なお、すでにXiaomi製スマートフォンを使用しているユーザー向けには、「MemeOS Enhancer」アプリがGoogle Playストアで提供されており、ハードウェアの潜在能力を引き出す高機能カメラツールとして活用することができます。