
サムスンが、Android端末のカスタマイズを好むユーザーにとって非常に大きな方針転換を行ったことが明らかになりました。最新のOne UI 8(ベータ版・安定版の両方)において、ブートローダーのアンロック機能が完全に削除されていることが判明したのです。
カスタマイズ派ユーザーに冷や水
これまでサムスンの端末では、ブートローダーをアンロックすることでカスタムROMの導入やカーネルの変更、より高度なシステム設定の変更が可能でした。しかしOne UI 8へのアップデート後は、その自由が大きく制限されることになります。

Galaxy S23 UltraやS22 Ultraでは、One UI 8の内部ファームウェアによって既にアンロックされたブートローダーが自動的に再ロックされるという報告も寄せられており、単なる設定変更ではなく、明確な機能制限が施されていることがうかがえます。
次世代モデルも対象──Galaxy S25シリーズやZ Foldにも波及
影響は既存機種にとどまりません。サムスンは、今後登場するGalaxy S25やS25 Ultra、Z Foldシリーズなどの新モデルにも、同様の制限を加える方針とみられています。
これにより、これまでのように新端末を購入してからカスタム環境に移行するという流れも断たれ、サムスン製スマートフォンにおける「自由なAndroid体験」は大きく後退する可能性があります。
セキュリティ強化か?自由度の喪失か?
サムスンがこのような制限を導入する背景には、セキュリティ強化や不正改造の抑止といった意図があると考えられます。企業としては妥当な判断かもしれませんが、その一方で開発者やパワーユーザーの活動に大きな影響を与えるのも事実です。
これまでAndroidの醍醐味の一つとされてきた、自由なカスタマイズ性やシステム改変の柔軟性は、この変更により大きく制限されることになりそうです。