
ソニーモバイルの最新フラッグシップ、Xperia 1 VII。
国内版の価格は最も安いSIMフリー版の12GB/256GBですら20万円以上となっており、その強気の価格設定に関しては批判的な声も少なくありません。
一方、同じSnapdragon 8 Eliteを搭載し、Xperia 1 VIIよりも2か月程度早く国内展開されたシャオミのPOCO F7 Ultraの価格は約10万円で、1 VIIの半額以下という価格設定です。
というわけで、今回は価格差が2倍のXperia 1 VIIとPOCO F7 Ultraがベンチマーク上でどの程度の性能差があるのか、という点を検証してみたいと思います。
Xperia 1 VII vs POCO F7 Ultraのベンチマーク比較

一見すると両者に大きな差はなさそうですが、よく見ると、POCO F7 UltraはXperia 1 VIIと比べるとシングルコアのスコアにかなり大きなばらつきがあるのが分かります。
実際、両者の平均スコアと標準偏差(ばらつき)を数値化すると:
Xperia 1 VII | POCO F7 Ultra | |
シングルコア平均 | 2860 | 2410 |
シングルコア標準偏差 | 288 | 515 |
マルチコア平均 | 8398 | 7810 |
マルチコア標準偏差 | 1105 | 978 |
シングルコアのスコアを比較すると、POCO F7 Ulraの平均スコアはXperia 1 VIIよりも2割近く低くなっており、さらに計測毎のスコアのばらつきを示す標準偏差においても1 VIIより大幅に大きくなっています。つまりPOCO F7 Ultraが1 VIIと比べてかなり性能が不安定とも言えます。
Xperia 1 VIIの性能については先日、ライバル機種のGalaxy S25 Ultraと比べるとベンチマークスコアにおいて1割程度劣る可能性が高い、という件についてお伝えしました。
一方、Galaxy S25 Utraに搭載のチップセットはSnapdragon 8 Elite For Galaxyという、通常のSnapdragon 8 Eliteをクロックアップしたカスタムバージョンです。そのため、Xperia 1 VIIがベンチマークにおいてS25 Ultraに劣るのはある意味当然とも言えます。
今回、完全な同一チップを搭載しながらも価格が約1/2の別機種と比べることで、やはり価格設定にはそれなりの理由がある、という事が明らかになったと言えそうです。