
Xiaomiは2025年5月、中国国内にてフラッグシップスマートフォン「Xiaomi 15S Pro」を正式発表しました。本機は同社の15周年を記念する特別モデルであり、最大の特徴はXiaomi自らが開発した3nmプロセスの最新チップ「Xring O1」を初搭載したことです。
独自開発チップ「Xring O1」を初採用。性能はSnapdragon上位に匹敵
「Xring O1」は、Cortex-X925を含む10コアCPU構成で、最大クロックは3.9GHz。GPUには最新のImmortalis-G925(16コア構成)を採用し、グラフィックス性能も抜かりありません。ISPは第4世代、NPUは6コア設計でAI処理も強化。AnTuTuベンチマークのスコアは300万点超えと、Snapdragon 8シリーズの最上位クラスにも迫る実力を誇ります。

搭載メモリは超高速なLPDDR5T、ストレージはUFS 4.1を採用しており、日常使いから高負荷なゲーム、4K動画編集まで幅広いシーンで快適なパフォーマンスを実現します。
カーボン調の特別デザイン、15周年限定の装飾も
Xiaomi 15S Proは15周年記念モデルとして、筐体デザインにも特別なこだわりが施されています。背面にはカーボン調のパターンとゴールドのエンボス加工が光る電源ボタン、XRINGロゴ入りのレーザー彫刻が目を引きます。

また、限定デザインのパッケージも付属し、特製90W充電器や赤いケーブル、記念メダルが同梱されるなど、所有欲をくすぐる仕様となっています。
ライカ監修のトリプルカメラと、プロ向けの映像機能

カメラ性能もフラッグシップにふさわしい構成です。背面にはすべて50MPのセンサーを3基搭載。
- 標準カメラ:Leica Summiluxレンズ、F1.44、23mm相当、光学式手ブレ補正(OIS)対応
- 望遠カメラ:Sony IMX858、F2.5、120mm相当、光学5倍ズーム、OIS対応
- 超広角カメラ:Samsung ISOCELL JN1、F2.2、115度の画角、5cmマクロ対応
前面カメラは32MPで、自撮りやビデオ会議にも十分な高解像度です。さらに、AI補正により4K暗所撮影にも対応しており、アプリを問わず安定した映像品質が得られます。
6,100mAhバッテリーと90W急速充電、50Wワイヤレスも対応

バッテリーには大容量6,100mAhの「金沙江電池」を採用。90Wの急速充電と50Wのワイヤレス充電に対応しており、短時間でのフル充電が可能です。
ディスプレイは6.73インチのAMOLEDで、2K解像度(3200×1440)に対応。最大輝度は驚異の3200ニトに達し、屋外でも鮮明な視認性を確保しています。リフレッシュレートは120Hzで、滑らかな操作感を実現します。
Xiaomiの衛星通信にも対応。未来志向の通信技術も先取り
Xiaomi独自の「星辰通信」にも対応し、AIによる自動通信切替や、将来的な衛星通信との接続も視野に入れた設計となっています。これにより、災害時や山間部でも通信確保が可能になる見込みです。
販売価格と展開情報
Xiaomi 15S Proは、16GB RAM+512GBストレージモデルが5,499元(約11万円)、1TBストレージモデルは5,999元(約12万円)で販売開始。カラーは「ドラゴンスケールファイバー」と「スカイブルー」の2色展開です。現在のところ、中国市場限定での展開となっており、グローバル販売については未定です。
最新の独自チップ「Xring O1」のデビューと、15周年記念モデルとしての特別感を両立したXiaomi 15S Proは、単なる中間モデルではなく、ブランドの進化を象徴する1台と言えそうです。性能、デザイン、機能すべてにおいて、Xiaomiの「次のステージ」への意気込みが伝わってくる仕上がりとなっています。