Xiaomiが独自開発SoC「Xring」を準備中?期待外れの性能とのリークも

Xiaomi(シャオミ)が近く独自開発のチップセットを発表するとの噂が浮上しています。コードネーム「Xring」と呼ばれるこのSoC(システム・オン・チップ)ですが、最新のリーク情報によれば、性能面では現行のフラッグシップ向けチップに遠く及ばない可能性があるようです。

Snapdragon 8 Gen 2並みの性能にとどまる?

中国の情報筋WhyLabが明かしたところによると、「Xring」は2022年に登場したQualcommのSnapdragon 8 Gen 2と同等レベルの性能に留まるとされています。つまり、最新のSnapdragon 8 Gen 3やMediaTek Dimensity 9300など、ハイエンド市場をリードする現行チップと比較すると、一世代以上の性能差があるということになります。

この点は、Googleの「Tensor」シリーズを想起させます。AI処理や電力効率を優先する設計思想で、「Xring」も純粋な処理性能よりは統合性や最適化を重視したSoCである可能性があります。

1+3+4構成、TSMCの4nmプロセス採用か

リーク情報によると、「Xring」はTSMC(台湾セミコンダクター)の4nmプロセス技術を採用し、CPUは以下のような構成になるとされています:

  • プライムコア:3.2GHz(1コア)
  • パフォーマンスコア:2.5GHz(3コア)
  • 高効率コア:2.0GHz(4コア)

この構成は、多くのスマートフォン向けSoCで見られる一般的な「1+3+4」デザインですが、あくまで現時点では正式なスペックではなく、Xiaomiによる確認待ちとされています。

初搭載端末は「Xiaomi 15S Pro」か

「Xring」が最初に搭載されるデバイスについてはまだ明らかになっていませんが、多くの情報では「Xiaomi 15S Pro」が有力視されています。この端末は、現行モデル「Xiaomi 15 Pro」をベースにした特別仕様のモデルで、中国市場限定での展開になるとも伝えられています。

ちなみに「Xiaomi 15 Pro」自体は、最新のSnapdragon 8 Gen 3 Eliteエディションを搭載するハイエンドモデルとして登場しており、「Xring」を搭載するバリエーションモデルが同一筐体で投入されるとすれば、チップの性能以外は共通になる可能性が高いと見られます。

独自チップへの挑戦と今後の展開

XiaomiはこれまでもISP(画像処理プロセッサ)など一部のチップを自社開発してきましたが、フルスケールのSoC開発に本格的に取り組むのは今回が初めてです。「Xring」が実際に商用製品に採用され、どのような評価を受けるかは不明ですが、QualcommやMediaTekに依存しない体制を目指すXiaomiにとっては大きな一歩となることは間違いありません。

とはいえ、パフォーマンス面でインパクトの薄いチップをあえて投入するのであれば、他に何らかの差別化要素、たとえばコスト削減やAI最適化、電力効率の向上などが鍵となりそうです。正式発表が待たれる中、「Xring」の今後に注目が集まります。

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