
Googleは今月、Pixel 9シリーズに向けて小規模ながらも注目すべきソフトウェアアップデートを配信開始しました。今回は「Pixel Feature Drop」としての正式な発表はされていないものの、事実上それに相当する機能追加と見られています。
「Gemini Live」が誰でも使えるように

今回のアップデートの目玉は、AIアシスタント「Gemini Live」の機能強化です。今年3月から一部の「Gemini Advanced」ユーザーを対象に提供されていた新機能が、Pixel 9とSamsung Galaxy S25の全ユーザーにも拡大されました。

これにより、ユーザーは自分のスマートフォンのカメラや画面をGeminiと共有し、リアルタイムで会話しながらアドバイスやフィードバックを受け取ることが可能になります。
カメラや画面で「見せて」相談できる時代に
アップデート後は、Geminiアシスタントの画面に「Liveで画面を共有」というボタンが追加されます。これをタップすると、画面録画の許可が求められ、その後は表示中のアプリや情報についてAIに質問ができるようになります。
さらに、ビデオカメラアイコンをタップすれば「ライブビデオモード」が起動し、スマホのカメラ越しにAIに“見せて”質問することができます。たとえば、散らかったクローゼットを映して収納アドバイスを求めたり、故障した家電を見せてトラブルシューティングを頼んだり、といった使い方が可能です。
アイデア出しや買い物アシストにも活用
Googleはこの機能をさまざまなシーンで活用できると紹介しています。たとえば、部屋のインテリアを見せながら模様替えのヒントをもらったり、服をカメラに映してコーディネートの提案を受けたりすることもできます。DIYやアートのアイデア出しにも一役買ってくれそうです。
Samsungも同時に展開、Galaxy S25でも利用可能
今回の機能追加はGoogle製デバイスだけにとどまりません。Samsungも自社の「Galaxy AI」機能の一環として、同様の「Gemini Live」体験をGalaxy S25シリーズで提供開始しました。こちらではサイドボタンの長押しでGeminiが起動し、同じようにカメラで物を映しながらアドバイスを受けることができます。
Pixelの「今月のアップデート」はこの1機能のみ?
興味深いのは、Googleがこのアップデートを「Pixel Feature Drop(2025年4月版)」として扱っている点です。公式YouTubeチャンネルではそのように紹介されていますが、これまでのFeature Dropが複数の新機能をまとめて提供する形式だったのに対し、今回はこの1機能のみが対象。やや異例の内容と言えるかもしれません。
それでも、スマートフォンの使い方を一段と進化させるこのアップデートは、日常生活に役立つだけでなく、AIとの関わり方を大きく変えていくきっかけとなりそうです。今後の機能強化や他モデルへの展開にも注目が集まりそうです。