Google、Pixelシリーズの価格戦略を見直しか──Pixel Foldは値下げ、Pixel 10は値上げへ

GoogleのPixelシリーズに、価格面で大きな変化が訪れようとしています。2025年以降のラインアップでは、モデルによって値上げ・据え置き・値下げが混在し、それぞれの立ち位置がより明確になる方向に舵を切るようです。

折りたたみスマホ「Pixel Fold」は段階的に値下げへ

これまで高価格帯に位置していたGoogleの折りたたみスマートフォン「Pixel Fold」ですが、今後は徐々に価格が下がっていく見通しです。2026年には1,499ドル、2027年にはさらに値下がりし、2028年には1,500ドル前後になるとされています。これは、2024年モデルと比べて300ドルの値下げになる計算です。

なお、最新モデルとなる「Pixel 10 Pro Fold」も、1,600ドル程度の価格設定になると予想されています。他社製の折りたたみスマホが軒並み高騰するなか、Googleはあえて価格を抑える戦略をとっており、今後の市場シェア拡大や折りたたみ端末の普及を狙っている可能性があります。

また、Pixel Foldはこれまで通り、毎年8月にPixelのフラッグシップモデルと同時に発表される見込みで、ラインアップの一角として定着していきそうです。

小型Proモデルは継続、Pixelシリーズは5ライン構成を維持

一部で「小型のPixel Proモデルは販売不振で打ち切りになるのでは」との声もありましたが、関係者の話によれば、その心配はないようです。この小型Proモデルは、少なくとも2028年に登場予定のPixel 13までは継続される予定とのことです。

その結果、GoogleのPixelシリーズは当面の間、次の5つのラインで構成されることになります:

  • Pixel aシリーズ(エントリーモデル)
  • 通常のPixel(ベースモデル)
  • 小型Pro
  • 大型Pro(Pro XL)
  • Fold(折りたたみ)

Pixel aシリーズは価格据え置きで「選びやすさ」をキープ

エントリーモデルの「Pixel aシリーズ」は、Pixel 12aまで価格を499ドルに据え置く方針とされています。Pixel 3aが2019年に399ドルで登場して以来、数回の値上げを経て現在の価格帯になりましたが、今後しばらくはこの水準を維持する見込みです。

この価格帯の維持により、ベースモデルとの価格差が再び明確になり、消費者にとって選びやすい構成が保たれることになります。特にPixel 9とPixel 9aでは、性能面の差が小さい割に価格差が少なかったため、aシリーズの存在意義が薄れつつあるという声もありました。

Pixel 10シリーズは価格に大きな差をつけて展開か

Pixel 10シリーズでは、価格帯にも大きな変化が加えられる見通しです。具体的には、Pixel 10とPixel 10 Pro XLがそれぞれ100ドル前後値上げされ、Pixel 10は800ドル、Pro XLは1,200ドル程度になる可能性が高いとされています。一方で、Pixel 10 Pro(小型モデル)は価格据え置きになる見込みです。

これにより、ユーザーは単純な「100ドル上乗せで上位モデルへ」という選び方ではなく、自分のニーズに合わせて明確にモデルを選ぶ必要が出てきます。AppleがiPhone 15 Pro Maxで下位モデルとの差別化を強めたように、Googleも同様の戦略を採る可能性があります。

たとえば、Pixel 10 Pro XLだけがストレージ256GBからのスタートになるなど、モデル間の明確な「格差」を作ることで、価格差の理由を明確化しようとしているようです。

Pixel 9の成功を受けて、攻めの戦略へ

Pixel 9シリーズは、価格とスペックのバランスが評価され、近年まれに見るヒットとなりました。特に発熱対策や通信モデムの改善が功を奏し、多くのユーザーから好意的に受け入れられたことが背景にあります。

Googleはこの成功を足がかりに、今後はより明確なラインアップと価格戦略で、各モデルの役割を際立たせようとしているようです。折りたたみモデルの価格引き下げも含め、Pixelシリーズはこれから数年で大きな変革期を迎えることになりそうです。

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