MediaTek Dimensity 9500のアーキテクチャがリーク、驚異的なAnTuTuスコアを記録

かつてMediaTekは、スマートフォン市場において「低価格で性能が控えめなチップセットのメーカー」というイメージを持たれていました。しかし、近年その評価は大きく変わりつつあります。最新のリーク情報によると、MediaTekの次世代フラッグシップSoC「Dimensity 9500」のアーキテクチャが明らかになり、そのAnTuTuベンチマークスコアが驚異的な数値を記録する可能性があることが分かりました。

驚異のAnTuTuスコア

有名リーカーのDigital Chat Stationによると、現在MediaTekはDimensity 9500のエンジニアリングサンプルをテストしているとのことです。本チップセットは、1+3+4のコア構成を採用しており、1つのウルトラコア、3つのパフォーマンスコア、4つの効率コアを搭載すると報じられています。

特に注目すべきは、ウルトラコアにARM Cortex-X930 “Travis”が採用され、動作クロックが4GHzを超える可能性がある点です。これにより、従来のスマートフォン向けチップとは一線を画す性能が期待できます。

また、ベンチマークの初期テストでは、Dimensity 9500のAnTuTuスコアが約350万点に達すると予想されています。これは、Android向けチップセットとしては市場最速レベルとなる可能性があり、Qualcommの最新チップと肩を並べる、あるいはそれを超える性能を持つことが示唆されています。

最新技術を採用し、AI性能も向上

Dimensity 9500は、単なるクロック速度の向上だけでなく、最新技術を活用することで総合的なパフォーマンス向上を実現しています。特にARMの新技術「Scalable Matrix Extension(SME)」を採用しており、AIや機械学習の処理能力が飛躍的に向上するとみられます。

さらに、TSMCの最先端プロセス「3nm N3Pノード」を使用することで、消費電力を抑えつつ高い性能を発揮することが期待されています。この組み合わせにより、従来Androidチップが苦手としてきたシングルコア性能においても、AppleのM4チップに匹敵する可能性があるとされています。

VivoやOppoがいち早く採用か

Dimensity 9500を最初に採用するスマートフォンブランドとして、VivoやOppoが有力視されています。具体的には、「Vivo X300」や「Oppo Find X8」が本チップを搭載する最初のモデルになる可能性が高いと報じられています。また、一部の情報では「Honor Magic 9」シリーズにも搭載されるとの噂もあります。

発表は年末か

現時点でMediaTekはDimensity 9500の正式な発表時期を明らかにしていません。ただし、同社は来月「Dimensity Developer Conference」を開催する予定であり、そこで「Dimensity 9400+」というDimensity 9400のアップグレード版が発表される見込みです。

Dimensity 9500の正式発表については、2024年にDimensity 9400が発表された時期と同じく、年末頃になる可能性が高いと考えられます。また、ほぼ同じタイミングでQualcommも次世代フラッグシップチップ「Snapdragon 8 Elite Gen 2」を発表するとみられています。

今後、Dimensity 9500とSnapdragon 8 Elite Gen 2がどのような競争を繰り広げるのか、注目が集まります。もしMediaTekがQualcommと肩を並べる性能を実現できれば、多くのメーカーがコスト面で有利なMediaTek製チップの採用を検討するかもしれません。

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