Googleが最新のBluetooth技術「Auracast」をAndroidに正式導入しました。Pixel 9シリーズでは本日から利用可能となり、数カ月後のAndroid 16正式リリースとともに、他のデバイスでも順次対応が進む見込みです。
「Auracast」とは？ペアリング不要で高品質オーディオを共有
Auracastは、1台のデバイスから複数の受信機へ同時に高品質オーディオを送信できる技術です。従来のBluetoothオーディオとは異なり、個別のペアリングを必要とせず、対応するイヤホンや補聴器、ヘッドホン、人工内耳などで自由に音声を受信できます。
特に、補聴器や難聴支援デバイス向けの技術として注目されていましたが、公共空間での音声案内やイベント、映画館など、あらゆる場面で活用できる技術として一般ユーザーにもメリットがあります。
Pixel 9での新機能：QRコードで簡単接続も可能に
Googleは、Bluetooth SIGとの提携を拡大し、Pixel 9にさらなる利便性を追加しました。Auracast対応のオーディオ放送に、QRコードを使って直接接続できる機能が搭載され、いちいち設定画面を開かずに素早く音声を受信できるようになります。
また、Pixel 9ではAuracast専用の聴覚補助プリセットも用意されており、環境や個々の聴力に応じて音質を最適化できます。
他のAndroidデバイスでも今後対応へ
現在、Pixel 9ユーザーはAndroid 16 Beta 3をインストールすることでいち早くAuracastを利用できます。正式リリース後は、LE Audio対応の補聴器（GN HearingやStarkey製）を、Android 16を搭載したPixel 9やSamsung Galaxy（One UI 7 & Android 15）と接続することで、Auracast対応のTVストリーマーや公共施設の放送を受信可能になります。
すでにSamsungのOne UI 6.1やXiaomiの2024年モデルでもAuracast対応が進んでいますが、今回の発表により、より多くのAndroidユーザーがこの最先端のBluetooth技術を活用できるようになります。
