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ソニーモバイルが発表した2024年度第3四半期(10月1日〜12月31日)の決算によると、Xperiaスマートフォンを含むモバイル部門の売上は前年同期比で14%減少しました。この結果は一見すると不調のようですが、詳しく見ると興味深い事実が浮かび上がります。
2024年第3四半期のモバイル部門売上は654億円
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2024年第3四半期のモバイル部門売上高は654億円で、前年同期の約765億円から14%の減少となりました。前期(第2四半期)は前年同期比で微増していたことを考えると、確かに第3四半期の売上は低調だったといえます。
Xperia 5 VIの未発売は売上に大きな影響を与えなかった?
ソニーはこれまで毎年秋に、Xperia 5シリーズの新型をリリースしてきましたが、2024年は「Xperia 5 VI」を発売しませんでした。これが売上減少の主な要因と考えるのが自然ですが、実際のデータはそう単純ではないようです。
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2023年度第3四半期のモバイル部門売上高も前年同期比で17%減少していました。そのため、Xperia 5 Vを発売した2023年と、Xperia 5 VIを発売しなかった2024年を比較しても、売上減少幅は2024年の方が小さいのです。
つまり、Xperia 5シリーズの有無がモバイル部門全体に与える影響は意外にも限定的である可能性が考えられます。
Xperia 1 VIが売上を支えた可能性も
2024年は「Xperia 1 VI」の販売が比較的好調だったことも、この売上減少を小幅に抑えた要因かもしれません。特に日本市場ではXperia 1 VIの評価が向上しており、これが一部売上をカバーした可能性があります。
まとめ
ソニーモバイルのXperia 5シリーズが売上全体に与える影響は、以前よりも限定的になってきているのかもしれません。今後はフラッグシップモデルであるXperia 1シリーズがさらに重要な役割を担うと予想されます。
今後、ソニーがXperia 5シリーズをどのような戦略で展開するのか注目されるところです。2025年に向けた新モデルの動向も見逃せません。